家を建てるのに必要な費用はいくら?土地なし・あり別に解説|費用ごとに建てられる家の特徴や住宅ローンの考え方も紹介!

家を建てるのに必要な費用はいくら?土地なし・あり別に解説|費用ごとに建てられる家の特徴や住宅ローンの考え方も紹介!

ハウスメーカーなどが建てた家を購入する「建売住宅」と違い、一から家を建てる「注文住宅」は、家族のライフスタイルに合わせた住まいをつくれることが魅力です。しかし、建てる地域や希望する条件によって費用が大きく異なるため、目安がわかりにくいことも事実です。

そのため、「家を建てたい」と考えたとき、まず気になるのは「費用がいくら必要なのか」ということでしょう。また、「どんな家を建てられるのか、どんなことに費用がかかるのか知りたい」という人も多いはずです。

そこで、この記事では、ファイナンシャルプランナーの齋藤周一さんからのアドバイスを交えながら、家を建てる費用を土地なし・土地あり別に解説します。そのほか、以下についても詳しく紹介します。

家づくりの費用を考える際は、ぜひ参考にしてください。

この記事の監修者

監修者 齋藤 周一
斉藤商店 / ファイナンシャルプランナー
ファイナンシャルプランナーと知り合いになり、両親の相続を経て、ファイナンシャルプランナーの資格を取得。
ライフプランの一環として、生活者目線で住宅関連に取り組み、顧客満足度の向上を信念とする。

目次

家を建てる費用の目安は?土地なし・土地あり別に解説

土地なし・土地あり別-家を建てる費用の目安(2024年度)

まずは、実際に家を建てた人たちが「いくらで家を建てたのか」を見てみましょう。
住宅金融支援機構が行ったフラット35利用者調査の結果から、土地込みで建てる【土地なし】、すでに持っている土地に建てる【土地あり】の場合に分けて、費用の目安を解説します。

齋藤 周一

家を建てるときは、まず予算を決めましょう。資金計画をまとめずにスタートすると、途中で家づくりが止まってしまったり、支払いやローンの返済で生活が苦しくなったりする可能性があります。

土地を買って家を建てる【土地なし】費用総額の平均は5,007万円

地域建築費用 (万円)土地代 (万円)総額 (万円)
全国3,512.01,495.15,007.1
東京3,469.43,838.27,307.6
首都圏
(東京を除く)
3,514.81,890.05,404.8
近畿圏3,366.71,826.05,192.7
東海圏3,615.71,359.84,975.5
その他の地域3,549.1985.04,534.1
出所:住宅金融支援機構「フラット35利用者調査(2024年度)」 ※編集部により一部編集
東京を除く、都道府県の分類について
  • 首都圏(東京を除く):神奈川県、埼玉県、千葉県
  • 近畿圏:大阪府、京都府、兵庫県、奈良県、滋賀県、和歌山県
  • 東海圏:愛知県、岐阜県、静岡県、三重県
  • その他の地域:上記以外の都道府県

土地を含めた総額は「地域によって大きく異なる」

【土地なし】の場合、全国平均では建築費用が約3,500万円、土地代が約1,500万円であり、家を建てるには5,000万円ほど必要なことがわかります。ただし、地域別に項目を見ていくと、建築費用にはあまり差が見られない一方で、土地代は地域によって大きく異なります

特に東京は土地代だけで3,000万円を超え、総費用は約7,300万円にものぼります。東京に接する首都圏3県の平均と比較しても2,000万円弱の違いがあることから、土地なしの場合は建てる場所(地域)によって総額が大きく変わると言えるでしょう。

土地を探す際は「土地と建物、どちらにお金をかけたいか」をよく検討し、通勤や通学への影響を考慮しながら、広い範囲で探すことをおすすめします。

家を建てる地域の地価相場を調べる方法

国土交通省が公開している「不動産情報ライブラリ」では、実際に取引された不動産の価格や、都道府県ごとの地価を調べることができます。市町村単位で検索できるので、建築を予定している地域の土地相場が知りたいときに利用すると良いでしょう。

持っている土地に家を建てる【土地あり】費用の平均は3,932万円

地域建築費用 (万円)
全国3,932.1
東京4,865.5
首都圏
(東京を除く)
4,026.3
近畿圏4,118.6
東海圏3,935.5
その他の地域3,741.7
出所:住宅金融支援機構「フラット35利用者調査(2024年度)」 ※編集部により一部編集
都道府県の分類について
  • 首都圏(東京を除く):神奈川県、埼玉県、千葉県
  • 近畿圏:大阪府、京都府、兵庫県、奈良県、滋賀県、和歌山県
  • 東海圏:愛知県、岐阜県、静岡県、三重県
  • その他の地域:上記以外の都道府県

土地代が不要な分、総額は抑えられる

【土地あり】の場合は、建築費用が家づくりの総額となります。【土地なし】に比べ、少し金額が高い傾向が見られますが、土地の購入費がかからない分、建物へ費用をかけていると言えるでしょう。

建築費用ごとの建てられる家のイメージ【実例紹介】

家を建てる費用は、「どんな家を建てたいか」によっても大きく変化します。ここではイエココロのWEBサイト「自慢の注文住宅集めました。」の建築実例を交えながら、建築費用別に建てられる家のイメージを解説します。全国平均と東京で建てる場合の費用シミュレーションも紹介しますので、建てたい家のイメージづくりや、予算計画を立てる際の参考にしてください。

費用項目の「本体工事費」「付帯工事費」「諸費用」については、「家を建てる費用の内訳とは?」の章で解説しています。こちらも併せてご覧ください。

建築費用 1,000万円台〈面積を抑えたシンプルな形と間取り〉

建築費用が1,000万円台の注文住宅は、「ローコスト住宅」と呼ばれる価格帯です。無駄を省いたシンプルな一戸建てをイメージすると良いでしょう。一般的には、凹凸(おうとつ)の少ない四角いシンプルな形、コストの安い片流れ屋根、必要最低限の機能を備えた住宅設備など、金額を抑えることを優先したつくりになります。

【土地なし】建築費用 1,800万円の場合》全国平均と東京の費用シミュレーション

費用項目全国平均 (万円)東京 (万円)
土地代1,495.13,838.2
本体工事費1,260.01,260.0
付帯工事費360.0360.0
諸費用180.0180.0
総費用3,295.15,638.2

【建築実例】愛車を楽しむガレージ付きの平屋(群馬県)

愛車のためのガレージや住まいの象徴ともいえる薪ストーブを備えた理想の住まいです。夫婦の距離が近いコミュニケーションを意識した間取りが一番の魅力といえます。

1000万実例_リビング
1000万実例_間取り
建物・工務店情報
本体価格

1,500〜2,000万円

設計・施工

中村住宅工業(群馬県太田市)

価格の目安

1,749万円~(延床面積28坪の場合)

建築費用 2,000万円台〈費用配分を考えて、こだわりを叶える〉

2,000万円台の家は、1,000万円台よりも素材や設備のグレードを上げることができます。全ての希望を叶えるのは難しいですが、性能にこだわる場合はその他のコストを下げるなど、希望に優先順位をつけることで、少しこだわって家を建てることができます。

【土地なし】建築費用 2,800万円の場合》全国平均と東京の費用シミュレーション

費用項目全国平均 (万円)東京 (万円)
土地代1,495.13,838.2
本体工事費1,960.01,960.0
付帯工事費560.0560.0
諸費用280.0280.0
総費用4,295.16,638.2

【建築実例】2階にアウトドアリビングのある家(宮城県)

2000万実例_外観
2000万実例_間取り

大きな特徴は、何といってもアウトドアリビングとしても有意義に使えるバルコニーです。スタイリッシュな箱型の外観に一部施した木製格子により、光や風の通り道を確保しながらも、プライベート空間をしっかりと確保しています。

建物・工務店情報
本体価格

2,000〜2,500万円

設計・施工

髙勝の家(宮城県大崎市)

価格の目安

1,923万円~(延床面積33坪の場合)

建築費用 3,000万円台〈理想の家を実現しやすい〉

建築費用の全国平均と同程度の3,000万円台の注文住宅では、デザイン性や素材へのこだわりを含め、大半の希望を叶えられます。ただし、「デザインも性能もより良く」と欲張りすぎると、予算オーバーになることもあります。そのため、こだわりたい点は優先順位を決めておくことをおすすめします。

【土地なし】建築費用 3,600万円の場合》全国平均と東京の費用シミュレーション

費用項目全国平均 (万円)東京 (万円)
土地代1,495.13,838.2
本体工事費2,520.02,520.0
付帯工事費720.0720.0
諸費用360.0360.0
総費用5,095.17,438.2

【建築実例】自然素材をたっぷりつかった家族の気配を感じる家(栃木県)

3000万実例_ダイニング
3000万実例_吹き抜け・2階ホール

杉の浮造りの床と羽目板の天井、壁は珪藻土の塗り壁と、自然素材をたくさん使った住まいです。吹き抜けを中心とした間取りには、家族の声や気配を感じる工夫がたくさん施されています。また、外部との融合も特徴で、林の木々や田園風景、暖かな日の光を取り込み、快適で癒される空間を実現しています。

建物・工務店情報
本体価格

2,500〜3,000万円

設計・施工

みずもくの家(栃木県宇都宮市)

価格の目安

2,800万円~(延床面積30坪の場合)

建築費用 4,000万円台〈デザインにも性能にもこだわれる〉

建築費用だけで4,000万円の用意ができれば、完全分離型の二世帯住宅や広い平屋、太陽光発電や蓄電池を搭載した高性能住宅のほか、デザインや素材、グレードの高い住宅設備にこだわるなど、希望通りの自由な家づくりができるでしょう。外構や植栽などの付帯工事にも余裕が生まれ、庭や駐車場などへの予算配分もしやすくなります。

【土地なし】建築費用 4,500万円の場合》全国平均と東京の費用シミュレーション

費用項目全国平均 (万円)東京 (万円)
土地代1,495.13,838.2
本体工事費3,150.03,150.0
付帯工事費900.0900.0
諸費用450.0450.0
総費用5,995.18,338.2

【建築実例】いつも家族の笑顔が見える住まい(山形県)

4000万実例_LDK
4000万実例_間取り

「料理や家事をしながらでも、子どもを見守れるように」と、キッチンを中心とした開放的なLDKで家族の顔が見えるプランにしています。エアコンによる全館空調を採用し、家全体がほぼ均一の温度に保たれるため、「夏はどこにいても涼しく、冬はどこにいても暖かい。洗濯ものが乾きやすいのも嬉しい。」と施主も満足そうに話してくれました。

建物・工務店情報
本体価格

3,000万円以上

設計・施工

白田工務店(山形県西村山郡朝日町)

価格の目安

坪85万円~(延床面積35坪の場合)

家を建てる費用の内訳とは?

家を建てる費用の内訳と割合の目安

「家を建てるのに必要なお金」とは、土地と建物にかかる費用だけではありません。各種手続きの手数料や引っ越し費用などの「諸費用」も必要です。ここでは家を建てるために必要な費用の内訳について、詳しく解説します。

土地の購入にかかる費用

土地を購入する場合、建築費用と土地代の割合は「6:4」または「7:3」をイメージすると良いと言われています。ただし、費用の目安から分かるように、土地代の高い東京などの都市部では、土地の割合が高くなる傾向があります。

土地の購入にかかる費用の内訳
土地代土地の購入費
契約時に、土地代の5~10%の手付金を支払う
土地の仲介手数料仲介業者に支払う手数料(売主から直接購入する場合は不要)
一般的な相場は上限の「土地代の3%+6万円」
収入印紙代土地の売買契約書に貼る収入印紙の代金

すでに土地を持っている場合、土地代はかかりません。しかし、土地が家を建てられる状態かどうかを調べる地盤調査費や、地盤が弱い場合には地盤改良費などが必要になることがあります。

建築費用

家を建てる費用のなかで、大きな割合を占めるのが、「建築費用」です。大きく「本体工事費」と「付帯工事費」の2つに分けられます

本体工事費

建物本体にかかる費用のことで、建物以外にかかる費用は含まれません。広告などで目にする注文住宅の「建物本体価格」といった価格や坪単価は、この本体工事費のことを指していると考えて良いでしょう。

本体工事費の主な内訳
仮設工事費工事に必要な設備や施設の設置にかかる費用
基礎工事費家の構造全体を支えるコンクリートの基礎を造るための工事費
木工事費構造躯体(住宅の骨組)の工事費、造作材(床・壁・天井など)の加工・工事費
外装工事費屋根工事や外壁工事など、屋外の設備や装飾に関わる工事費
内装工事費屋内の仕上げや建具・造作家具の設置に関わる工事費
住宅設備工事費キッチン・浴室・トイレなど、住宅設備や機器を設置する工事費
電気工事費電気の配線、照明器具、スイッチなどを設置するための工事費
※建築会社によって、項目の分類や内容が異なる場合があります。

付帯工事費

庭や塀、駐車場のほか、配管や空調の工事など建物以外にかかる費用です。主な内訳は次の通りです。

付帯工事費の主な内訳
解体工事費建て替えの際に、住んでいた家や古い建物を解体するための費用
地盤調査費建てる土地が家を建てられる状態かどうかを調査するための費用
地盤改良工事費地盤が弱いなど、家が建てられない土地の地盤補強・改良工事に必要な費用
造成工事費家を建てるために土地を平らにする工事の費用
引き込み工事費道路下から敷地内へ水道管を引き込むための工事にかかる費用
配管工事費ガスや給湯、空調などの配管を設置するための工事にかかる費用
空調工事費エアコンの設置工事にかかる費用
外構工事費庭や塀、駐車場などを設置するためにかかる費用
※建築会社によって、項目の分類や内容が異なる場合があります。

付帯工事費は本体価格や坪単価に含まれないことが多く、また家を建てる土地の条件によって金額が変わります

例えば、実家を建て直すという場合は、既存の住宅を解体するために「解体工事費」が必要です。また、高低差のある土地や道路から離れている土地であれば、「引き込み工事費」が高くなります。
建てようとしている土地や条件と照らし合わせて、「何にお金がかかるか」をしっかりと把握しておきましょう。

諸費用

諸費用とは、各種税金や手続き・申請に必要な費用のほか、家具・家電購入費、引っ越し費用など建築工事以外にかかる費用のことです。基本的には現金で支払うことが多いため、あらかじめ用意しておきましょう。

諸費用の主な内訳
印紙代工事請負契約書に貼る収入印紙の代金
登記費用土地・建物の所有権を得るための登記をするための費用
建築確認申請手数料建築前に行われる「建築確認」の申請にかかる手数料
火災保険料・地震保険料火災や地震による建物の被害を補償する保険への加入費用
家具・家電購入費用新居に置く家具や家電の購入費用
仮住まい費用建て替えの場合に、工事期間中に住む賃貸住居の費用
引っ越し費用新居へ引っ越しするための費用
地鎮祭費用建築工事を行う前に行う儀式「地鎮祭」に必要な費用
齋藤 周一

諸費用のなかにはクレジットカードなどが使えるものもありますが、基本的に現金で対応することが多いです。また、諸費用向けのローンを利用したり、住宅ローンに組み込んだりできる場合もありますが、返済の負担が大きくなります。

必要な金額と貯蓄を照らし合わせ、足りない場合は予算や建てる時期を見直すなど、無理のない資金計画を立てることが大切です。

諸費用については、別の記事でさらに詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。

本体工事費・付帯工事費・諸費用の目安は「7:2:1」

工事費と諸費用の割合は「本体工事費 約70%」「付帯工事費 約20%」「諸費用 約10%」 が目安と言われています。

例として、建築費用2,000~4,000万円までの4つのパターンで各費用の目安をまとめました。

費用の内訳2,000万円2,500万円3,000万円4,000万円
本体工事費1,400万円1,750万円2,100万円2,800万円
付帯工事費400万円500万円600万円800万円
諸費用200万円250万円300万円400万円

予算を配分することで、建物にかけられる費用の目安が明確になります。思わぬ予算オーバーを防ぐためにも、漠然と総費用を決めるのではなく、内訳まで含めて具体的に考えることをおすすめします。

齋藤 周一

費用の配分を見て、「思ったよりも建物にお金をかけられない」と感じた人もいるかもしれません。本体価格だけで予算を設定し、実際の見積もりで予算オーバーすることは多々あります。注意しましょう。

家を建てる費用を抑えたい!補助金や減税制度、コストダウンのコツ

国の補助金と減税制度

新しく家を建てるとき、条件を満たすことで補助金の支給や減税を受けることが可能です。補助金には、「全都道府県対象の国からのもの」と「その地域でしかもらえない自治体からのもの」の2種類があり、うまく活用することで費用負担を抑えることができるでしょう。なお、国の補助金は併用できないため注意が必要です。

国による補助金(令和8年度)

補助金対象・条件、補助金額
みらいエコ住宅2026事業GX志向型住宅を、GX建築事業者で新築する
子育て世帯・若者夫婦世帯(※)がみらいエコ住宅事業者と契約し、長期優良住宅またはZEH水準住宅を新築する
GX志向型住宅:125万円(地域区分1~4地域)、110万円(地域区分5~8地域)
長期優良住宅:80万円(地域区分1~4地域)、75万円(地域区分5~8地域)
ZEH水準住宅:40万円(地域区分1~4地域)、35万円(地域区分5~8地域)
※すべて一戸あたりの金額
※省エネ地域区分の詳細はこちら
戸建住宅・集合住宅のZEH化・省CO2化促進事業登録されたZEHビルダーまたはプランナー(ハウスメーカー・工務店)によって、条件に合った住宅を新築する
【ZEH】55万円(地域区分1~3地域)、45万円(地域区分4~8地域)
【ZEH+】90万円(地域区分1~4地域)、80万円(地域区分5~8地域)
※すべて一戸あたりの金額
給湯省エネ2026事業高効率給湯器(エコキュート等)を導入する ※いずれか2台まで
ヒートポンプ給湯機(エコキュート):7万円
電気ヒートポンプ・ガス瞬間式併用型給湯機(ハイブリッド給湯機):10万円
家庭用燃料電池(エネファーム):17万円
※すべて1台あたりの金額
※それぞれ通常よりも高い性能の要件を満たす場合は金額が加算される
子育て世帯:18歳未満の子を有する世帯、若者夫婦世帯:夫婦のいずれかが39歳以下の世帯
GX志向型住宅・ZEH水準住宅・長期優良住宅とは?
GX志向型住宅

ZEH水準を大きく上回る省エネ性能を持つ、脱炭素志向型住宅のことです。一般的な立地(寒冷地・低日射地域・多雪地域・都市部狭小地等以外)では、以下の4つ条件を満たすと該当します。

  • 断熱等性能等級6以上
  • 再生可能エネルギーを除く一次エネルギー消費量削減率が35%以上
  • 再生可能エネルギーを含む一次エネルギー消費量削減率が100%以上
  • 高度エネルギーマネジメント(HEMS)の導入

参考:みらいエコ住宅2026事業「新築住宅の省エネ性能

ZEH(ゼッチ)

実質的なエネルギー消費量がゼロ以下になる住宅「Net Zero Energy House(ネット・ゼロ・エネルギーハウス)」のことで「ゼロ・エネルギー住宅」とも言われます。住宅の性能を高めることで日常の消費エネルギー(電気やガス)を減らしつつ、太陽光発電などを用いてエネルギーを創り出すことで「創出エネルギー≧消費エネルギー」を実現します。
エネルギー消費量の削減割合などに応じて、「ZEH」のほか、「ZEH +(ゼッチ プラス)」「Nearly ZEH(ニアリー ゼッチ)」「Nearly ZEH +(ニアリー ゼッチ プラス)」「ZEH Oriented(ゼッチ オリエンテッド)」の5つの種類に分類されます。

参考:資源エネルギー庁「ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)に関する情報公開について – 省エネ住宅

ZEHビルダーまたはプランナー

ZEHを建てることを認定されたハウスメーカーや工務店のこと。ビルダーとプランナーは事業者の業種によって分かれ、建設会社は「ビルダー」、設計事務者は「プランナー」として登録されます。

長期優良住宅

国が定めた長期優良住宅認定制度の基準をクリアし、「長く安心・快適に暮らせる」と認定を受けた住宅のことです。以下の基準を満たすことで認定されます。

  • 長期に使用するための構造及び設備を有していること
  • 居住環境等への配慮を行っていること
  • 一定面積以上の住戸面積を有していること
  • 維持保全の期間、方法を定めていること
  • 自然災害への配慮を行っていること

参考:一般社団法人 住宅性能評価・表示協会「長期優良住宅とは

補助金は、スケジュールや対象・適用条件を確認することが大切です。申請期間や受付期間を過ぎないよう、あらかじめ調べておきましょう。

減税制度(令和8年度)

減税制度条件・内容
住宅ローン減税長期優良住宅・低炭素住宅、ZEH水準省エネ住宅、省エネ基準適合住宅を新築する
「年末時点の住宅ローンの残高×0.7%」または「借入限度額に応じた最大控除額」の少ない方を、最大で13年間、所得税から控除
※所得税で控除しきれない分は翌年の住民税から控除される
贈与税非課税措置直系尊属の祖父母や両親から住宅を建てるための資金として贈与を受ける
一般住宅の新築は500万円まで、質の高い住宅(ZEH水準以上)を新築する場合は1,000万円まで贈与税が非課税になる
質の高い住宅とは?

質の高い住宅とは、以下のいずれかに該当する住宅のことを指します。

  • 断熱等性能等級5以上かつ一次エネルギー消費量等級6以上
    ※令和5年末までに建築確認を受けた住宅又は令和6年6月30日までに建築された住宅は、断熱等性能等級4又は一次エネルギー消費量等級4以上
  • 耐震等級2以上又は免震建築物
  • 高齢者等配慮対策等級3以上

参考:国土交通省「住宅取得等資金に係る贈与税の非課税措置

各税金の軽減措置や減税制度については、別の記事で詳しく解説しています。家の建築や建てた後にかかる税金のほか、具体的な税金額のシミュレーションも紹介していますので、ぜひご覧ください。

自治体による補助金

国が実施する制度のほかに、自治体が独自の補助金を支給している場合があります。家を建てる予定の自治体に補助金の制度があるか、必ずチェックしておきましょう。

自治体の補助金制度は、各自治体の公式サイトに掲載されています。「●●市 補助金 住宅」などのワードで検索したり、補助金制度の情報がまとめられたポータルサイトを利用したりすると良いでしょう。

齋藤 周一

補助金は申請期間が短いことが多く、また、予算の上限に達した時点で終了するケースも多いです。補助金を受けたい場合は早い段階で依頼先に伝え、条件を満たすように家づくりを進めましょう。

家を建てる費用を抑えるコツ

土地を購入して建てる人はもちろん、多くの人が「できるだけ安く家を建てたい」と考えるはずです。コストダウンの方法には、建物をシンプルな形にする・間取りを簡素にする・素材や住宅設備のグレードを下げるなど、いくつかのコツが存在します。

コストダウンについては、別記事で詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。

自分に合う費用を見つけよう!住宅ローンの考え方

世帯年収・住宅ローン借入額・年収倍率の全国平均(2024年度)

家を建てるとき、ほとんどの人は住宅ローンを利用することでしょう。そこで、まずは実際に家を建てた人が「どれくらいの金額で住宅ローンを組んだのか」を見てみましょう。フラット35利用者調査(2023年)の結果をもとに、【土地なし】と【土地あり】別に、世帯年収と住宅ローンの借入額・頭金・年収倍率をまとめました。

【土地なし】世帯年収と住宅ローンの借入額・頭金・年収倍率・返済負担率

スクロールできます
地域世帯年収 (万円)借入額 (万円)頭金 (万円)頭金の割合 (%)年収倍率 (倍)
全国729.44,546.4460.79.26.2
東京966.66,044.51,263.217.36.3
首都圏
(東京を除く)
758.04,893.8511.09.56.5
近畿圏711.24,680.2512.59.96.6
東海圏749.74,602.9372.67.56.1
その他の地域695.34,179.1355.17.86.0
出所:住宅金融支援機構「フラット35利用者調査(2024年度)」 ※編集部により一部編集
※頭金の割合は「頭金÷総費用」、年収倍率は「借入額÷世帯年収」で算出
都道府県の分類について
  • 首都圏(東京を除く):神奈川県、埼玉県、千葉県
  • 近畿圏:大阪府、京都府、兵庫県、奈良県、滋賀県、和歌山県
  • 東海圏:愛知県、岐阜県、静岡県、三重県
  • その他の地域:上記以外の都道府県

【土地あり】世帯年収と住宅ローンの借入額・頭金・年収倍率

スクロールできます
地域世帯年収 (万円)借入額 (万円)頭金 (万円)頭金の割合 (%)年収倍率 (倍)
全国652.53,207.0729.018.54.9
東京774.53,541.41,353.027.84.6
首都圏
(東京を除く)
663.63,173.2859.221.34.8
近畿圏664.73,341.9776.718.95.0
東海圏620.53,192.3743.218.95.1
その他の地域638.73,150.6593.015.84.9
出所:住宅金融支援機構「フラット35利用者調査(2024年度)」 ※編集部により一部編集
※頭金の割合は「頭金÷総費用」、年収倍率は「借入額÷世帯年収」で算出
都道府県の分類について
  • 首都圏(東京を除く):神奈川県、埼玉県、千葉県
  • 近畿圏:大阪府、京都府、兵庫県、奈良県、滋賀県、和歌山県
  • 東海圏:愛知県、岐阜県、静岡県、三重県
  • その他の地域:上記以外の都道府県

住宅ローン借入額は、世帯年収の5~6倍が目安

上記のデータから、世帯年収の平均は「600~900万円台」、年収に対する借入額の倍率は【土地なし】で6.0~6.6倍、【土地あり】では4.6~5.1倍ということがわかります。このことから、世帯年収に対して5~6倍ほどの借入金額であれば、無理なく返済できると言えるでしょう。

このデータを見て、自分たちの収入に不安を覚えた人もいるかもしれませんが、ここで示した世帯年収はあくまで平均値です。実際には世帯年収600万円未満でも多くの人が家を建てているため、年収を理由に家づくりを諦める必要はありません。

予算と年収の関係については、別の記事で解説していますので参考にしてください。

住宅ローンの借入額を決める基準は「無理なく返済できる金額」

住宅ローンを考える際、「自分の年収では、いくら借りられるのか?」と考える人もいるでしょう。しかし、年収などから計算される「借りられる金額」は、「返済できる金額」ではないため注意が必要です。

同じ年収でも家族の人数によって、ひと月に使える自由なお金の金額は異なります。そのため、家計の状況を考慮せずに上限まで借りてしまうと、返し始めてから「想像よりも返済が大変」ということが起こり得ます。

家を建てた後、何が起きても対応できるように、住宅ローンは「無理なく返済できる金額」を基準にして考えることが重要です。

【一覧】住宅ローン借入額別|返済額と無理なく返せる年収の目安

ここまで「年収の5~6倍が借入額の目安」と述べてきましたが、借入可能な金額を計算する際の指標として「返済負担率」も参考になります。返済負担率とは「年間のローン返済額が年収に占める割合」のことで、一般的に審査を通る基準が30~35%、無理なく返済するための目安は20~25%と言われています。

ここで、返済負担率を20%とした場合の「借り入れ金額に応じた年収の目安」を表にまとめましたので、住宅ローンを借りる際の参考にしてみてください。

住宅ローン借入額金利(%)月々の返済額総返済額年収の目安
1,000万円1.5約3.1万円約1,286万円184万円
2.0約3.3万円約1,391万円199万円
2.5約3.6万円約1,501万円214万円
2,000万円1.5約6.1万円約2,572万円367万円
2.0約6.6万円約2,783万円398万円
2.5約7.1万円約3,003万円429万円
3,000万円1.5約9.2万円約3,858万円551万円
2.0約9.9万円約4,174万円596万円
2.5約10.7万円約4,504万円643万円
4,000万円1.5約12.2万円約5,144万円735万円
2.0約13.3万円約5,565万円795万円
2.5約14.3万円約6,006万円858万円
5,000万円1.5約1.53万円約6,430万円919万円
2.0約16.6万円約6,956万円994万円
2.5約17.9万円約7,507万円1,072万円
※返済額の計算は、住宅保証機構株式会社「住宅ローンシミュレーション」を利用
※元利均等返済・全期間固定金利・ボーナス時の増額なしで計算。また、融資手数料や保証料などの費用は含まない
※月々の返済額は千円未満、総返済額および年収の目安は1万円未満を四捨五入
齋藤 周一

住宅ローンについて考え始めたら、組む前に「ライフプランニング」を行うと良いでしょう。
ライフプランニングとは、「ライフイベント表」を使って人生の設計図を作ることです。平均寿命などを参考に「自分の寿命」を定め、家族構成や収入・支出の変化、ライフイベント(出産・入学・旅行など)を記入していきます。その際、寿命は長めに考えるなど、楽観的ではなく厳しめに想定するのがおすすめです。

ライフプランニングシートの一例

1.ライフプラン【目標・やりたいこと】
2.ライフイベント表
3.お金のバランスシート

老後までのイベントやお金の動きを書き出すことで、目標や叶えたいことを整理できます。また、出費の多い時期や貯金を優先するべき時期もわかるため、返済に充てられる金額も自ずと見えてくるでしょう。

住宅金融支援機構のWEBサイトでは、毎月の返済額や借入可能額を調べられる「ローンシミュレーション」を公開しています。ライフプランニングとともに、ぜひ活用してみましょう。

家を建てる費用の「頭金」とは?用意した方がいい?

家を建てる費用の頭金とは?

「そもそも頭金とは何?」「必ず用意しなければいけないの?」と疑問に思う人もいるでしょう。そこで、この章では頭金とその必要性について解説します。

頭金は「住宅ローンの負担を減らすために払う費用」

住宅ローンの借入額を減らすために、先払いする費用のことを言います。

例えば、家を建てる費用が4,000万円の場合に、住宅ローンの借入額を3,500万円に抑えたいとします。このとき、預貯金などから500万円を用意して先払いすることができれば、3,500万円の住宅ローンを組むことが可能になります。つまり、ここで支払う500万円が「頭金」です。

ローンの負担を減らしたいなら「頭金」を用意しよう

現在は、頭金なしで住宅ローンを借りることも可能です。しかし、当然ですが、ローンの借入額が増える分、毎月の返済の負担も増えてしまいます。ローンの負担が少なくなることはもちろん、審査に通りやすくなるなどのメリットもあるため、頭金は用意した方が良いと言えるでしょう。

齋藤 周一

頭金なしの「フルローン」は、収入と費用(借入額)のバランスが取れる場合には選択肢となります。しかし、頭金を支払うことで、借入額を減らせるほか、金利を引き下げられる可能性があります。そのため、基本的には頭金を用意する前提で予算を考えるのが良いでしょう。

頭金については、別の記事でさらに詳しく解説しています。「いくら用意すればいいのか」「頭金はゼロでも大丈夫なのか」と悩む方は、ぜひご覧ください。

Q&A

家を建てる際の「自己資金」とは何ですか?

「頭金」と「諸費用」を支払うために預貯金などで賄う資金のことです。

家づくりの際は、後々の負担を減らすためにも、初期費用として「頭金+諸費用」分の「自己資金」を用意することが理想と言えるでしょう。建築にかかる費用を全額ローンで賄う場合でも、諸費用分は現金で用意しておくと安心です。

例:家を建てる費用が4,000万円で、住宅ローンを3,500万円借りる場合の自己資金
  • 住宅ローンの借入額を抑えるために頭金として500万円を支払う
  • 諸費用として約400万円(総費用の10%)が必要

つまり、このケースで準備すべき自己資金は「頭金500万円+諸費用400万円=900万円」となります。

坪単価だけで費用を判断しても大丈夫ですか?

坪単価だけで判断するのは危険と言えます。坪単価は、基本的に「本体工事費」を「延床面積」で割ったもので、付帯工事費や諸費用は含まれていません。また、工事費に含むものや算出方法が会社によって異なります。そのため、あくまで目安として捉えるようにしましょう。

ハウスメーカー・工務店・設計事務所、どこに頼むかで家を建てる費用は変わりますか?

結論から言えば、建築会社の規模によって費用が変わる傾向があります。

仮に同じ仕様・面積で家を建てる場合、一般的に、広告などでよく目にするハウスメーカーは金額が高く、地域に根差した中小規模の工務店は費用を抑えることができます。また、設計事務所に依頼する場合は、設計料として10%程度の費用が上乗せされるため、予算によっては他の部分で調整をする必要があるでしょう。

ただし、一概には言えないため、自分たちの建てたい家に合わせて複数の会社から見積もりを取り、比較することが重要です。

複数の会社から見積もりを取る際のポイントはありますか?

正確に比較するために、延床面積や間取り、設備のグレードなどは、できるだけ同じ条件を伝えることが重要です。見積もりを比べる際は、「項目ごとに具体的な内訳が明記されているか」、「要望がしっかり反映されているか」、「担当者の対応や提案内容は適切か」など、金額以外の面も含めて総合的に判断しましょう。

家を建てる費用は「建てたい家」に合わせて計画しよう

家を建てる費用は、建築する地域のほか、こだわりや条件によって人それぞれです。費用が安く済む場合も、高くなる場合もあります。そのため、あまり費用の平均にとらわれず、「建てたい家」のイメージをしっかり固めることが大切です。
「どの場所で、どんな家で、どういう暮らしがしたいか」をよく考えることで、「土地と建物、どちらにお金がかけたいか」が見えてきます。どんな家を建てたいか迷ったら、建築費用ごとの建てられる家のイメージを参考にしてみてください。

また、家を建てる際には、たくさんのお金が必要です。頭金や諸費用など、預貯金から支払うものもあるため、家づくりの時期や予算計画は余裕をもって考えることをおすすめします。「建てる前も後も負担のない予算計画」を立てることが、理想の暮らしを手に入れるための第一歩です。この記事が、あなたの家づくりに少しでも役に立てば幸いです。

下記の記事では、注文住宅の最新の相場や、相場を基にした予算の考え方を紹介しています。費用別の建築実例も多数掲載していますので、ぜひ本記事とあわせてご覧ください。

この記事を書いた人

IECOCORO編集部
群馬・栃木・宮城で注文住宅の情報誌「IECOCORO(イエココロ)」を発行する編集部。WEBサイト「自慢の注文住宅集めました。」では、地域の工務店情報のほか、多数の建築実例とイベント情報を紹介しています。

群馬・栃木・宮城・山形で注文住宅を建てるなら

イエココロのWEBサイト「自慢の注文住宅集めました。」では、群馬・栃木・宮城・山形を中心とした工務店情報やモデルハウス情報のほか、多数の「建築実例」を紹介しています。お近くにお住まいの方は、ぜひチェックしてください。

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