【注文住宅】見積もりはいつ取る?注意点と明細解説:予算オーバーやトラブル回避のコツも紹介!

【注文住宅】見積もりはいつ取る?注意点と明細解説:予算オーバーやトラブル回避のコツも紹介!

注文住宅の建設はとても大きな金額の買い物であるだけでなく、重要なライフイベントでもあります。 理想の家を建てるためには、自分たちの予算を知り、見積もりを取って比較検討することが必要です。

しかし、初めて注文住宅を建てる場合、見積もりをいつ、どのように取ったら良いのか、何に気を付けたら良いのかなど、わからないことは多いのではないでしょうか。

本記事では見積もりを取るタイミングや内容の解説、チェックする時の注意点、予算がオーバーしてしまった時の対処法やトラブルを回避するためのコツをご紹介します。

この記事を書いた人

IECOCORO編集部
群馬・栃木・宮城・山形で注文住宅の情報誌「IECOCORO(イエココロ)」を発行する編集部。WEBサイト「自慢の注文住宅集めました。」では、地域の工務店情報のほか、多数の建築実例とイベント情報を紹介しています。

目次

見積もりを取るタイミングと見積もり取得の3STEP

見積もりはなぜ重要?

注文住宅を建てる時の見積もりには、単に価格の内訳や詳細を示すだけではない重要な役割があります。以下で、注文住宅の建築における見積もりが重要であるポイント2つについて解説します。

見積もりの重要性
建築計画調整の基盤

予算と見積もりを比較検討することで、譲れない箇所はそのままに、そうではない部分は予算を抑えるなど、様々な間取りや設備、デザインの選択肢を比較して調整することができます。建築計画の調整にあたって、見積もりはその基盤となるのです。

見積もりの重要性
相場の把握と建築会社選定の重要な材料

複数の建築会社に見積もりを依頼する「相見積もり」を行うことで、適正な相場を知ることができ、過剰な支出を避けることに繋がります。見積もりで示された価格が相場から大きく外れていた場合、担当者にその理由を質問し、説明をしてもらいましょう。競合他社と比較していることを伝えると、より良い提案をしてもらえる可能性があります。

また、複数の建築会社の見積もりを比較することで、各建築会社の強みや弱みなどの特徴を知ることができ、自分たちに合った建築会社を選びやすくなります

「概算見積もり」と「詳細見積もり」

単純に「見積もりを取る」といっても、見積もりには大きく分けて概算見積もり詳細見積もりの2つの種類があり、内容も用途も違います。

「概算見積もり」とは

概算見積もりは、まだ建築会社を決定していない段階で作成される見積もりです。具体的な細かい情報は未定で、おおよその施工費用を予測して提供されます。建築会社選定のための参考情報として利用され、相見積もりを取って異なる提案を比較することが一般的です。


あくまで予測であり、決まった形式もないので金額だけで建築会社を選ぶのは危険ですが、理想の家を実現するためにはどれ位の費用がかかるかの目安になります。

「詳細見積もり」とは

詳細見積もりは、建築会社を決定した後に作成される見積もりです。内容や仕様が詳細に記載され、建築計画の具体的な費用が示されていて、契約する際の基盤になります。通常、工事の依頼先を選定し終わった上でその会社1社のみに作成を依頼します。

CHECK POINT!
見積もりを取ってもらうのってお金がかかるの?

一般的には「概算見積もり」は無料、「詳細見積もり」は有料の場合が多いですが、会社によって方針は異なります。

IECOCORO編集部

〇回までは無料で修正・調整可能ですがそれ以降は有料、といったパターンもありますので、依頼する前に必ず確認しましょう!

見積もりを取るタイミングと取得の流れ3STEP

建築計画を進める中でいつ、どのような流れで建築会社に見積もりを依頼したら良いのか、わからない人も多いのではないでしょうか?以下で見積もり取得のタイミングと流れを3STEPで解説します。

STEP
予算と希望条件を決める

注文住宅の建築を計画し、見積もりを取る時には、まず予算と希望条件を具体的に決めておく必要があります。

予算が設定されていないと判断基準がなくなってしまうため、見積もりを取っても内容が適正かどうか判断したり、相見積もりで内容を比較したりすることが難しくなります。見積もりを取る前に、自己資金と借入金を合わせた金額で予算を決めておきましょう。

同時に、注文住宅に求める希望条件も整理しておきます。家族構成、部屋数、将来の予定、入居時期、建物の特徴、設備、土地の条件などを整理し、優先順位を決めておきましょう。こうすることで、見積もりを取って予算を超えてしまった時に調整が楽になります。

STEP
インターネット・カタログ・住宅展示場などで情報を集め、建築会社を選定する

インターネットでホームページを確認する、カタログを取り寄せる、住宅展示場を訪れるなどして情報収集を行い、建築会社の特徴を調査して絞り込みます。構造の特徴や耐震性・断熱性などの性能、予算や設計力、好みのデザインが可能であるかなどを考慮して建築会社を選びましょう。

絞り込みの際には、一度はショールームや住宅展示場、建築実例見学会などで実物を見てみるのがおすすめです。インターネットやカタログの写真ではわかりにくいサイズ感や色味や質感を、実際に見たり触れたりして確認しましょう。担当者から詳しい説明を受けることも可能です。

STEP
「概算見積もり」を複数社に依頼して比較検討し、1社に絞ってから「詳細見積もり」を依頼する

概算見積もりの依頼は複数社に行い相見積もりを取って、内容を比較検討します。ただし、あまり多くの建築会社に見積もり依頼をするとやりとりが煩雑になり、要望を伝えたり内容を細かく精査したりすることが難しくなるので、2〜3社が良いでしょう。

各建築会社から概算見積もりが提示されたら、内容を吟味し、希望が反映されているか、予算の範囲内であるかなどを確認し、最終的に契約する建築会社を決定してから詳細見積もりを依頼します。

注意点として、実際に契約するのは詳細見積もりの内容をきちんとチェックしてからにしましょう。概算見積もりの段階で絞り込みをしたからといって、そこで契約してしまい、その後に詳細見積もりを取ったら思ったよりも費用がかさんで予算をオーバーしてしまったということもありえます。

CHECK POINT!
見積もりを取ってもらうのってどれくらいの時間がかかるの?

概算見積もりの作成にはそれほど時間はかかりませんが、詳細見積もりの作成にはそれなりに時間がかかります。一般的には、ハウスメーカーで2・3日~1週間、工務店で1~2週間、設計事務所は1カ月程度かかることが多いです。

IECOCORO編集部

見積もりを依頼する時に、どの程度時間がかかるのか確認しておきましょう。この日までに欲しいという日付が決まっている場合には、それを伝えておくと、建築会社がスケジュールを調整しやすくなりますよ!

見積もりの内容解説とチェックする時の注意点

見積もりに含まれる項目や費用明細の詳細解説

一般的な見積もり項目は大きく「本体工事費」「付帯工事費」「諸費用」の3つに分けられています。

本体工事費建物そのものの工事にかかる費用です。

住宅の構造や大きさ、使用する建材や設備によって費用が異なります。
付帯工事費住宅の建築に付帯する工事をするための費用です。

外構工事や植栽のための費用が当てはまります。
諸費用本体工事費、付帯工事費を差し引いた残りの部分にあたります。

なお、引っ越し費用や仮住まいの家賃、新居で使用する家電購入費などは、諸費用ではなくその他費用として計算するのが一般的です。

これら3つの費用の割合は、本体工事費が全体の約7割、付帯工事費が約2割、諸費用とその他費用を合わせて約1割となっています。

見積もりの内訳の見方

見積もり書に統一された規格は存在しないため、書式も項目も各社でバラバラですが、本体工事費・付帯工事費・諸費用に分けて考えると理解しやすくなります。

本体工事費の内容を詳しく見る
工事の種類工事の内容
仮設
工事
建設の準備のための工事で、足場を組んだり、仮設の電気や水道、トイレを設置したりします。足場の面積が大きくなると、その分費用も増えます。
基礎
工事
家の基礎をつくるための工事です。ベタ基礎工事と布基礎工事の2種類があり、一般的には使用する鉄筋やコンクリートが少ない布基礎工事の方が費用が少ないです。
木工事木材の加工や組み立て、取り付けをする工事のことで、住宅の骨組を造ります。建物の本体工事においては、時間・費用ともに一番比重が大きいです。
外装
工事
主に建物の外から見える部分の設備や装飾の工事で、外壁や屋根の工事、屋上の防水や塗装工事などがあります。壁材はその素材によって、費用が大きく変わります。
内装
工事
天井や壁のクロス工事や塗装工事、フローリング・タイル貼りなどの床仕上げ工事が該当し、選択する材料によって費用も変わります。建具や家具、下地の工事も含まれます。
付帯工事費の内容を詳しく見る
工事の種類工事の内容
外構
工事
駐車場や庭、門、塀、植栽など建物の外にかかる費用です。こだわりがある場合は別途専門の会社に依頼することも可能です。庭の面積やデザイン、素材などによって大きく費用が変わります。
諸費用の内容を詳しく見る
諸費用の種類諸費用の内容
税金住宅の取得に伴って課税される不動産取得税や、契約書に貼る印紙税などです。
登記
費用
登記をするための費用です。一般的に土地家屋調査士や司法書士に登記を代行してもらうため、その報酬が含まれます。
地鎮祭や上棟式の費用地鎮祭や上棟式にかかる費用です。地域や規模によって費用は変動します。
建築
確認
申請
費用
法令に適合しているかなどを事前にチェックする建築確認を申請するための費用です。金額の計算方法は自治体・床面積により異なり、建築会社によっては設計監理料に含まれている場合もあります。

以下の表は、住宅ローンを組む場合にかかる諸費用です。

諸費用の種類諸費用の内容
印紙税貸借契約書に貼る印紙代です。
登記
費用
登記をするための費用です。一般的に司法書士に登記を代行してもらうため、その報酬が含まれます。
保険料火災保険や地震保険の保険料、団体信用生命保険の保険料です。
ローン
保証料
連帯保証人をつけずに保証会社に依頼する場合のローンの保証料です。
融資
手数料
住宅ローンの融資にかかる手数料です。

なお、以下の項目は、会社によって含まれる場所が変わってくる費用です。本体工事費だけを見て特定の会社が安いと思っても、別の項目(付帯工事費や諸費用など)にその費用が書かれているだけということもありますので、全体を見て比較することが重要です。

費用の種類費用の内容
設備の購入・取り付け工事費用照明やエアコン、カーテンなどの購入・取り付け工事費用です。
水道・ガスの引き込み工事費用水道・ガスの引き込み工事費用とそれに伴う各種手数料です。
設計
監理費
設計料・監理料の総称です。
地盤調査・改良工事費用建物を建てる前に地盤を調査するためにかかる費用です。調査の結果、地盤の改良が必要になった場合には、別途地盤改良工事が必要となります。

見積もりをチェックするときの4つの注意点

見積もりをチェックする時に、どこに注意して見たら良いのかわからない人も多いのではないでしょうか。以下で、見積もりをチェックする時の4つの重要な注意点を解説します。

①希望が全て反映され、注文通りの見積もりになっているか確認する

希望した条件が見積もりに全て反映されているか精査し、反映されていない項目がある場合、理由を説明してもらいましょう。また、逆に希望していないものが含まれていないかも確認します。

設備や資材、工法に関しても注文した仕様と一致しているか、品番や色に誤りがないかも確認が必要です。

②「一式」の意味や不明瞭な点はすべて説明してもらう

会社によっては見積もり書の項目が「一式」でまとめられている場合がありますが、そのような場合は一式の中に具体的に何が含まれているのか確認するようにしましょう。また、他にも不明瞭な点があれば担当者に質問して疑問点を解消しておくと、納得のいく建築計画が立てられます。

③時間が経った見積もりは再度作成を依頼する

建築資材や設備は、見積もりから時間が経過すると、廃番や価格の変動の可能性が出てきます。特に建築資材は世界情勢や輸入状況にも左右されるため、時間が経ってしまった場合は、最新情報を反映させた見積もりを再度作成してもらいましょう。

④見積もりの条件は揃える

各社の見積もりを比較する時には、設備などの等級を揃え、同じ土俵で比較する必要があります。会社ごとに条件を変えると、適切な比較が難しくなります。

見積もり簡易シミュレーション

総費用のシミュレーション

以下に坪単価と坪数を選ぶと注文住宅にかかる総費用が算出される簡易的なシミュレーターを用意しました。実際にはこの他にいろいろな条件が含まれますのでこの通りにはなりませんが、延床面積を考える時の参考にしてください。

建物の本体価格は坪単価×坪数(延床面積)で計算しています。付帯工事費と諸費用については、注文住宅にかかる費用の内訳が一般的に建物の本体価格:付帯工事費:諸費用=7:2:1であるため、本体価格からの比率で計算しています。消費税は10%を総費用に掛ける計算ですが、実際には諸費用の中には消費税がかからないものも含まれています。

総費用シミュレーション

一般的には、低価格帯のローコスト住宅専門のハウスメーカーで坪単価30~50万円、工務店や中堅ハウスメーカーで50~70万円、大手ハウスメーカーや建築設計事務所で70~100万円程度の坪単価が目安となります。

注意点として、「坪単価」は建築会社の比較でよく使われる単語ですが、建築会社が公式に発表している金額ではありません。インターネットなどに掲載されている各社の坪単価は、あくまでも参考数値です。

さらに、坪単価には以下のような様々な変動要素が存在します。見積もりを取ったら事前の下調べとは違う結果になったということも良くありますので、余裕を持った予算計画を立てましょう。

坪単価の様々な変動要素
①計算方法

一般的な坪単価の計算方法は「本体工事費用÷坪数(延床面積)」ですが、統一された基準があるわけではありません。本体工事費用に付帯工事費用まで含めた金額を坪数で割っている場合や、延床面積(玄関ポーチやロフト、バルコニーなどは含まれない)ではなく施工床面積(玄関ポーチやロフト、バルコニーなどが含まれる)で割っている場合もあるため、各社の担当者に質問する機会があるなら計算の方法まで聞いておいた方が良いでしょう。

②家を建てる場所

一般的に東京などの都心部の方が地方都市よりも坪単価は高くなる傾向にあります。

③建物の形や大きさ、構造

家の形はシンプルであるほど坪単価は安く、複雑であるほど坪単価は高くなります。また、設備品の仕入れ価格は家の大きさに左右されないため、小さい家ほど坪単価は高くなります。さらに、建てる家が「木造住宅」なのか「鉄骨住宅」なのか「RC(鉄筋コンクリート)住宅」なのかによっても坪単価は変わります。

④土地の形状

建物を建てる土地が狭小地や変形地の場合、家の形を土地の形に合わせなければならず、形状が複雑になって坪単価が上がることが予想されます。

1坪ってどのくらいの広さ?

住居の広さを表す単位には「坪」「平方メートル(㎡)」「畳」の3つがありますが、普段あまり意識しないのでイメージがつかみにくいという人もいるのではないでしょうか。

1坪は1.82メートル×1.82メートルの面積で、1平方メートルは1メートル×1メートルの面積です。畳については実は地域ごとに大きさに差があるのですが、不動産公正取引協議会連合会の不動産の表示に関する公正競争規約では、1畳=1.62平方メートルと定められています。

平方メートル・畳・坪の大きさイメージ比較

以下のシミュレーターでは坪数と平方メートル・畳の換算ができます。こちらも延床面積を考える時の参考にしてみてください。

坪数換算シミュレーション

平方メートル換算: 平方メートル

畳換算:

住宅の購入資金と延床面積の参考値

住宅の購入資金の参考値

住宅の購入資金に関する調査は様々なものがありますが、その中から国土交通省の令和5年度住宅市場動向調査と住宅金融支援機構の2023年度フラット35利用者調査のデータを参考値として以下で紹介します。

国土交通省の令和5年度住宅市場動向調査によれば、土地購入資金を除いた注文住宅の住宅建築資金は全国平均で4,319万円、住宅建築資金と土地購入資金をあわせた購入資金の総額をみると、全国平均で 5,811万円です。

 注文住宅の住宅建築資金
(土地購入資金を除く)
4,319万円4,034万円(新築)
5,745万円(建て替え)
土地購入資金1,929万円
 住宅建築資金と土地購入資金の総額5,811万円
国土交通省の令和5年度住宅市場動向調査より抜粋

一方、住宅金融支援機構の2023年度フラット35利用者調査では、注文住宅融資利用者(土地を含まない融資)における住宅の建設費用は全国平均で3,861万円、土地付注文住宅融資利用者における住宅の建設費用は全国平均で3,405万円となっています。

費用の内容注文住宅融資利用者
(土地を含まない融資)
土地付注文住宅融資利用者
住宅建設費用3,861万円3,405万円
土地取得費用1,497万円
住宅金融支援機構の2023年度フラット35利用者調査より抜粋

延床面積の参考値

以下の表は国土交通省令和5年度住宅経済関連データの「一住宅当たり延べ床面積の都道府県比較」より抜粋した都道府県別延床面積の平均値です。東京などの都心部の方が地方都市よりも延床面積は小さくなる傾向にあります。

都道府県別延床面積の平均値の表を見る
都道府県名1住宅当たり延床面積
北海道91.23㎡
青森県121.58㎡
岩手県119.9㎡
宮城県97.24㎡
秋田県131.93㎡
山形県135.18㎡
福島県112.65㎡
茨城県107.79㎡
栃木県106.54㎡
群馬県107.14㎡
埼玉県87.15㎡
千葉県89.74㎡
東京都65.9㎡
神奈川県78.24㎡
新潟県128.95㎡
富山県145.17㎡
石川県126.6㎡
福井県138.43㎡
山梨県111.94㎡
長野県121.62㎡
岐阜県121.77㎡
静岡県103.15㎡
愛知県95.01㎡
三重県110.42㎡
滋賀県115.49㎡
京都府86.93㎡
大阪府76.98㎡
兵庫県93.4㎡
奈良県110.87㎡
和歌山県105.72㎡
鳥取県121.52㎡
島根県123.08㎡
岡山県105.64㎡
広島県93.52㎡
山口県102.30㎡
徳島県111.05㎡
香川県108.58㎡
愛媛県99.95㎡
高知県95.32㎡
福岡県84.66㎡
佐賀県112.48㎡
長崎県97.20㎡
熊本県99.57㎡
大分県98.02㎡
宮崎県94.39㎡
鹿児島県88.67㎡
沖縄県75.77㎡
国土交通省令和5年度 住宅経済関連データ「一住宅当たり延べ床面積の都道府県比較」より抜粋

予算オーバーの時の対処法とトラブル回避のためのコツ

予算がオーバーしてしまった時の4つの対処法

注文住宅の建築計画では、見積もり金額が予算を超えてしまうことはよくあります。そのような時のための、4つの対処法を以下で解説します。

①優先順位が低い項目を見直す

理想の家に希望している条件の中で、優先順位が低い項目に対する予算を見直します。見積もりを取る前に優先順位をあらかじめ決めておくと、この作業が円滑に進みます。

②素材の等級を見直す

壁や床などの面積が広い箇所では、素材の等級をわずかに下げるだけでも費用を大幅に節約できます。本当にこだわりたい部分以外は、一つ下の等級を選択することも考慮してみましょう。

③外構工事費を専門業者に見積もり依頼してみる

外構工事は、建築会社に依頼せず、外構専門の会社に依頼することもできます。外構工事に関して別途見積もりを取り、建物の工事を担当する会社と比較してみましょう。

また、外構や庭の整備は家を建てた後でも可能です。住宅ローンの返済に余裕がない場合は、タイミングをずらして外構工事を行うことも検討しましょう。

④他社よりも価格が高い項目について相談する

見積もりを比較して、他社よりも価格が高い項目については調整できないか担当者に聞いてみましょう。ただし、値下げの交渉には細心の注意を払う必要があります。契約する建築会社は家づくりの大切なパートナーですから、丁寧な会話を心がけましょう。

建築会社によっては初めから一切値下げは受け付けないと宣言しているところもありますので、そのような場合は無理に食い下がったりはしないようにしましょう。

さらに具体的な方法を知りたい方は、「注文住宅コストダウンのコツ15選」をご覧ください。削減しない方が良い「NGポイント」も紹介していますので、きっと参考になるはずです。

トラブル回避のための5つの注意点

注文住宅の見積もりは大きな金額の動く話ですので、担当者との行き違いでトラブルになってしまうこともあるようです。以下で、見積もりにおけるトラブルを回避するための5つの注意点について解説します。

①見積もりの内容は品番・数量まで細かくチェックする

見積もりの内容は、品番や数量が正確であるかどうかしっかり確認しましょう。見積もり書に記載された商品の品番や数量が誤っていると、建物の仕様や支払額が変わってしまいます。場合によっては100万円単位のトラブルに発展することもありますので、そのような事態を防ぐためにも、細かいチェックが必要です。

建築会社によっては見積もり書に品番を記入しない場合もあるようですが、そのような場合には品番まで記入してもらいましょう。そうすることで、異なる仕様の製品が納入された場合でも、契約時の見積もりを参照して交換を要求することができます。

②打ち合わせの内容は自分でメモしておき、契約前に確認する

打ち合わせを繰り返す中で、初期の計画から建物の大きさや間取り、設備などを変更することはよくあります。しかし、細かな調整を繰り返すと、最終的にどの変更が適用されるのかわからなくなってしまうことがあります。

打ち合わせの内容をメモに残しておくことで、このような事態を回避できます。もちろん、建築会社の担当者も打ち合わせ内容は記録していますが、自分でも変更箇所を記録し、契約前の最終見積もり書が正しく変更内容を反映しているか確認しましょう。

また、契約後に仕上げ材や壁紙、照明などの変更が加わることも珍しくありません。契約時の見積もり書からどの程度変更が加わったか、最終的な支払い額がどれだけ変動するかを把握しておくことも大切です。

③詳細見積もりをもらうまで契約しない

建築会社によっては概算見積もりの段階で契約を促すことがありますが、概算見積もりは詳細な仕様が明確でない簡易的なものです。契約時に詳細が不明確なままであると、変更や追加工事に伴う費用の増減の根拠があいまいになり、不満の残る建築計画になってしまいます。

契約は、詳細見積もりを出してもらい、内容に納得してから行うようにしましょう。

④必要な工事がオプション扱いになっていないか確認する

水道・ガスの引き込み工事費用などは生活していく上では絶対に必要なものですが、建築会社によってはオプション扱いにして見積もりに含めず、後で追加工事として請求する場合もあるようです。必要な工事がしっかりと見積もり書に記載されていて、オプション扱いになっていないか確認しておきましょう。

⑤資料間で不整合がないか確認し、疑問があれば担当者に確認する

建築計画においては、見積もり書の他に明細書、仕様書、図面などの資料が存在します。これらの資料間で不整合があると、建物の仕様に不一致が生じたり、費用に関するトラブルが発生する可能性があります。記載されている内容が同じであるかどうかという点にも注意して資料を確認しましょう。

資料全てに目を通すのは時間がかかりますが、注文住宅を建てるためにかかる費用やその後の生活のことを考えると、非常に重要な作業です。わからない部分があれば担当者に質問し、疑問点を解消しましょう。

見積もりを上手に活用して理想の家の建築計画を立てよう

見積もりは注文住宅の建築計画の基盤でありとても重要な要素です。 初めて注文住宅を建てる場合に見積もりの妥当性や正確性を判断することは難しいですが、複数の建設会社から相見積もりを取ることで、費用の相場や会社ごとの特徴を把握することができます

見積もりをチェックする時には、自分たちの希望している内容通りになっているかを確認し、担当者と話し合いながら計画を調整していくことになります。

本記事を参考に、注意点に気を付けながら見積もりを上手に活用して、理想の住宅への一歩を踏み出してください。

参考文献
群馬・栃木・宮城・山形で注文住宅を建てるなら

イエココロのWEBサイト「自慢の注文住宅集めました。」では、群馬・栃木・宮城・山形を中心とした工務店情報やモデルハウス情報のほか、多数の「建築実例」を紹介しています。お近くにお住まいの方は、ぜひチェックしてください。

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