快適に暮らすために大切な家の広さですが、実際に「どのくらいの広さにするか」というのは多くの人が悩むポイントではないでしょうか。
この記事では、30坪の注文住宅の建築費用の相場と価格帯ごとの建築実例を6つ紹介します。
30坪は、全国平均の37坪から見て少なすぎず、ある程度の広さがあり金額も抑えられるため、建築する坪数の候補として選択しやすい広さと言えます。相場はもちろん、実例の金額・写真・間取りを見比べることで理想の家のイメージづくりのお手伝いができたら幸いです。
監修者 高橋 良彰
一級建築士事務所 高橋良彰建築研究所 / 一級建築士
建築を学び始めた武蔵野美術大学時代から設計事務所スタッフやハウスビルダー勤務、また、「住まいの学校『住学』すがく」等これまで様々なかたちで建築に関わってきました。
この仕事の一番の魅力は“人との出会い”だと思っています。
「快適な省エネ住宅をローコストに供給する」を信条とする新住協会員。
住まい手の要望や想いを反映させた住まいづくりをモットーとしています。
30坪の注文住宅の建築費用相場とは
本章では30坪の注文住宅を建てた際の建築費用相場について、全国平均と各都道府県別の平均についてご紹介します。
30坪の建築費用相場|全国平均3,000万円
住宅金融支援機構が出している「フラット35利用者調査」(2022年度)によれば、2022年度の建築費の全国平均は3,715万円、平均延床面積37.1坪でした。この数字から延床面積が30坪だった場合を計算した結果、30坪の建築費用相場は全国平均3,000万円(土地取得費用は含まない)となりました。
建築費とは一般的に、「本体工事費」と「付帯工事費」の2つの合計を言います。ただし、場合によっては「付帯工事費」が入っていないこともあります。ここには明確な表記の決まりがないため、ハウスメーカーや工務店・設計事務所、統計を取った企業や行政機関ごとに変わってしまうので注意が必要です。
注文住宅建築に関わる「総費用」を考える際は、更に「諸経費」が必要になり、土地を持っていない場合は「土地購入費用」も必要になります。
本体工事費|70% | 家そのものを建てるためにかかる金額 |
付帯工事費|20% | 庭や塀の工事、エアコンの設置などにかかる金額 |
諸 費 用|10% | 住宅ローンの手数料、登記費、税金などにかかる金額 |
土地購入費|+α | 土地の購入にかかる金額 |
注文住宅に関わる総費用を100%とした場合、おおよその金額の内訳は本体工事費70%、付帯工事費20%、諸費用10%と言われています。単純計算ですが、建築費用が3,000万円の場合は、諸費用として追加で300万円程度用意しておく必要があるということになります。
また、土地も一緒に購入する場合、建築費と土地購入費のバランスは6:4または7:3がベストだと言われています。建築費を3,000万円、バランスを7:3で考えると、土地の購入にかかる費用は1,290万円程度となります。
30坪の建築費用相場|エリア・都道府県別について
全国平均と三大都市、首都圏、近畿圏、東海圏の平均坪単価と30坪の注文住宅の平均建築費用をまとめると以下のような表になります。参照したデータは前項同様、住宅金融支援機構の「フラット35利用者調査」(2022年度)です。
坪単価(万円) | 30坪の建築費(万円) | |
全国 | 100 | 3,000 |
三大都市 | 105 | 3,151 |
首都圏 | 107 | 3,227 |
近畿圏 | 104 | 3,138 |
東海圏 | 100 | 3,000 |
各都道府県ごとの数字もまとめましたので、詳しく知りたい方は以下を開いてご確認ください。
各都道府県ごとの坪単価と30坪の建築費
坪単価(万円) | 30坪の建築費(万円) | |
北海道 | 97 | 2,913 |
青森県 | 88 | 2,634 |
岩手県 | 88 | 2,640 |
宮城県 | 93 | 2,777 |
秋田県 | 89 | 2,673 |
山形県 | 93 | 2,780 |
福島県 | 96 | 2,877 |
茨城県 | 94 | 2,813 |
栃木県 | 97 | 2,897 |
群馬県 | 92 | 2,767 |
埼玉県 | 103 | 3,082 |
千葉県 | 100 | 2,988 |
東京都 | 119 | 3,561 |
神奈川県 | 109 | 3,258 |
新潟県 | 92 | 2,765 |
富山県 | 90 | 2,691 |
石川県 | 95 | 2,853 |
福井県 | 92 | 2,759 |
山梨県 | 91 | 2,725 |
長野県 | 104 | 3,123 |
岐阜県 | 96 | 2,874 |
静岡県 | 99 | 2,972 |
愛知県 | 102 | 3,074 |
三重県 | 100 | 2,988 |
滋賀県 | 96 | 2,878 |
京都府 | 108 | 3,235 |
大阪府 | 108 | 3,237 |
兵庫県 | 104 | 3,125 |
奈良県 | 103 | 3,104 |
和歌山県 | 102 | 3,060 |
鳥取県 | 95 | 2,861 |
島根県 | 105 | 3,161 |
岡山県 | 103 | 3,094 |
広島県 | 102 | 3,055 |
山口県 | 99 | 2,959 |
徳島県 | 90 | 2,686 |
香川県 | 100 | 2,986 |
愛媛県 | 93 | 2,800 |
高知県 | 94 | 2,833 |
福岡県 | 98 | 2,933 |
佐賀県 | 96 | 2,876 |
長崎県 | 93 | 2,781 |
熊本県 | 98 | 2,935 |
大分県 | 104 | 3,105 |
宮崎県 | 100 | 2,985 |
鹿児島県 | 95 | 2,845 |
沖縄県 | 105 | 3,160 |
各都道府県毎の数字からは、東京都を中心とした首都圏や、大都市に近づくにつれて坪単価と建築費用が高くなる傾向が見て取れます。
また、2021年度におこったウッドショックの影響で資材価格の高止まりや、ハウスメーカー・工務店・建築士事務所の値上げもあり、2021年度の利用者データと比較すると、建築費用にして150万円~250万円程度上がっています。
ただし本章でまとめた数字は、フラット35を利用して建てた注文住宅に対する平均値ですので、あくまでも目安として考えましょう。
ハウスメーカーの平均坪単価と選び方のポイント
前章では「フラット35利用者調査」(2022年度)を用いて、30坪の注文住宅を建てる際の費用相場についてまとめてきました。ですが、注意しなければいけないのは、家を建てる費用はハウスメーカーや工務店・建築士事務所により大きく変動する、という点です。
本章では、ハウスメーカーの平均坪単価と、ハウスメーカーや工務店・建築士事務所の選び方のポイントについて解説します。
ハウスメーカーの平均坪単価について
「ハウスメーカー」と一口に言っても、ローコスト住宅や規格住宅など比較的安価な価格帯で提供するからハウスメーカー、金額と性能のバランスを重視した価格帯のハウスメーカー、高機能住宅を取り扱うハイグレードな価格帯のハウスメーカーなど、様々なハウスメーカーが存在します。
この差は、住宅機能・建築方法・使用する資材など、各ハウスメーカーが提供するプランの違いによって生まれています。その他、人件費や広告費を乗せているか、延べ床面積で計算しているのか施工面積で計算しているか、計算に用いる「本体工事費」に付帯工事費がどの程度含まれているか、などによっても差ができます。
以下の表で有名ハウスメーカー10社の坪単価と30坪の建築費用を比較してみました。
ハウスメーカー名 | 坪単価(万円) | 30坪の建築費用(万円) |
アイダ設計 | 40~60 | 1,200~1,800 |
アイフルホーム | 40~70 | 1,200~2,100 |
桧家住宅 | 45~75 | 1,350~2,250 |
アキュラホーム | 50~90 | 1,500~2,700 |
一条工務店 | 60~110 | 1,800~3,300 |
パナソニックホームズ | 70~110 | 2,100~3,300 |
積水ハウス | 70~120 | 2,100~3,600 |
住友林業 | 70~120 | 2,100~3,600 |
三井ホーム | 70~130 | 2,100~3,900 |
へーベルハウス( 旭化成ホームズ) | 80~130 | 2,400~3,900 |
今回取り上げたメーカー内では、ローコスト住宅を売りにしているアイダ設計と高機能住宅を中心に取り扱っている旭化成ホームズでは、同じ30坪の注文住宅を建てた場合1,200万円~1,800万円の差がある事が分かりました。この差は大きいですね。
前章でまとめた30坪の建築費用の全国平均3,000万円と、高機能住宅を取り扱っているハウスメーカーとで、大して差がないのはなぜだろうか、とお思いになる方もいらっしゃるかもしれません。
前章で建築費は一般的に「本体工事費」と「付帯工事費」の2つをまとめたものと言いましたが、ハウスメーカーの出している坪単価は「本体工事費」を坪数で割った数字であることが多いため、このような結果になっているのです。
家を建てるためには「本体工事費」の他に、「付帯工事費」「諸費用」がかかります。土地がなければ土地購入費用も用意しなければなりませんし、設備のグレート変更やオプションによっても追加で費用がかります。
繰り返しになりますが、一般的に家を建てる際にかかる金額は、本体工事費70%、付帯工事費20%、諸費用10%と言われています。そのため、ハウスメーカーの坪単価から総予算を考える際は、「坪単価×坪数×130%(付帯工事費と諸費用)+土地購入費用」で計算すると良いでしょう。
総費用は坪単価だけで判断しない方が良いとはいえ、坪単価の安いメーカーを選ぶ方が費用を抑えられる可能性が高いことも事実です。まずは、気になるハウスメーカーがあれば見積もりを取って話を聞いてみると良いでしょう。
工務店や建築士事務所に関しては、予算次第でかなり融通が効くため相場は「予算・相談次第」になることが多いです。
ハウスメーカー・工務店・建築士事務所の選び方のポイント
本項ではハウスメーカーや工務店・建築士事務所を選ぶ際のポイントについて解説します。
付帯工事がどこまで含まれているのかを確認する
ハウスメーカーや工務店・建築士事務所によって、本体工事費に含まれる金額が異なります。というのも、本来であれば付帯工事に含まれる内容が本体工事に含まれている場合があるのです。
付帯工事とは、建物本体を建てる以外の工事のことで、以下のようなものがあります。
- 地盤改良工事
- 解体・伐採工事
- 仮設工事
- 造成・整地工事
- 外構・造園工事
- 電気・ガス・水道・通信などの引き込み工事
- 空調設備の取付工事(ハウスメーカーや工務店・建築士事務所によっては本体工事に含む)
- インテリア・照明・カーテンなどの取付工事(ハウスメーカーや工務店・建築士事務所によっては本体工事に含む)
上記の通り、空調設備やインテリア・照明・カーテンなどの工事費は、ハウスメーカーや工務店・建築士事務所によっては本体工事費に含まれる場合があります。
例えば、坪単価が同じ40万円~60万円のA社とB社があるとします。
- A社 : 本体工事費にはインテリ・照明・カーテン工事費が含まれている
- B社 : 本体工事費は本体工事以外には何も含まれていない
以上のような場合、B社は追加でインテリア・照明・カーテン工事費が必要になるため、結果的にB社の方が総合的に高くなってしまうのです。
この部分を見落としていると、想定していたより金額がかかる結果になります。予算オーバーを防ぐためにも、見積もりの内訳はしっかりチェックするようにしましょう。
保証内容やアフターサービスを重視するなら
保証内容やアフターサービスを重視するなら、まずは大手ハウスメーカーを選択肢にすると良いでしょう。
大手ハウスメーカーでは、法律で定められた10年保証とは別に、独自の保証を取り入れている場合が多く、保証内容やアフターサービスが充実しています。保証期間の延長や保証の拡大、24時間対応のコールセンターの設置など、経営基盤のしっかりしている大手メーカーだからこそのサービスが提供されることが多いです。
大手ハウスメーカー等は、営業・設計・現場監理と完全分業制であるケースが多く、さらに全国規模の会社であれば、社員の転勤なども多い印象があります。
それに対して地元の建築士事務所や地元の工務店は、少人数で営業~現場まで担当し、担当者(多くが代表者)が変わることが少なく、顔の見える付き合いができるメリットがあります。
デザインと価格のバランスを重視するなら
金額は抑えたいが、デザインや設備も妥協したくない場合は、工務店・建築士事務所を選ぶと良いでしょう。
多くの工務店は規格化されたプランを提供していないため、予算や要望によって、柔軟にデザインや設備を決めていくことができます。中には規格化されたプランを提供している工務店もありますが、ハウスメーカーよりも格段に自由度が高いです。
建築士事務所は、設計する人と直接話して要望を伝えられるので施主の要望・予算によってかなり融通が効きます。設計する人がアーティスト気質の強い方だと方向性が合わない可能性もありますので、その点だけは注意が必要です。
ハウスメーカーと同等のグレードの性能や仕上げ材料を使用する場合、工務店・建築士事務所の方が安価になることが多いです。
営業担当によるサービスの充実よりも、実際に建てる住まいをより良くしたいと考えていらっしゃる建て主さんには、工務店・建築士事務所をおすすめします。
コストパフォーマンスを重視するなら
とにもかくにも本体価格を抑えたいなら、ローコスト住宅をメインに提供しているハウスメーカーかローコストの施工実例が多い工務店・建築士事務所を選ぶと良いでしょう。
ローコスト住宅は費用を抑えるために規格化されていることが多く、デザインや設計の自由度はあまりありません。そのため、オプションを追加せず設備のグレードに気を付ければ1,000万円台前半で注文住宅を建てることも可能です。条件によっては1,000万円を切ることも可能なようです。
工務店・建築士事務所は設計の自由度が高く、相場もあってないようなものなので、予算に応じて柔軟に対応してくれます。ただし、ローコストでの施工実績があるかどうかは事前に確認しておきましょう。
30坪の注文住宅の建築実例6選<工務店>
ハウスメーカーの情報は、インターネット上での検索で上位に出てきたり、住宅展示場に行けば実例を見ることができますが、工務店の実例を目にする機会は少ないのではないでしょうか。 関東圏で工務店(注文住宅)を探すなら建築実例が豊富なIECOCORO(イエココロ)の家づくりサポートサイト「自慢の注文住宅集めました。」がおすすめです。
本項では、「自慢の注文住宅集めました。」から、価格帯に分けて30坪前後の建築実例を6つ紹介します。
坪数は幅を少し持たせて、24坪~34坪となっています。
<実例1>延床面積28.9坪/2階建て/1,000万円~1,500万円
青空にまぶしい白いサイディングの外壁やシルバーのフェンスが印象的な外観の2階建て住宅です。タイル張りのアイランドカウンターや漆喰の壁、落ちついた木目などヴィンテージと自然素材が心地良い西海岸カリフォルニアスタイルとなっています。
キッチンはタイル張りのかわいらしいアイランドカウンターで、家族とのコミュニケーションの取りやすさを重視しています。
訪れるゲストから驚嘆の声が上がるほど開放感のある自慢の吹き抜けです。キッチン横のパントリーの入り口はかわいらしいアーチ状になっています。
SNSで家族好みの家を選ぶ中で、アメリカンスタイルが気になりました。アットナチュレさんは、対応してくれたスタッフさんがみんな親切で丁寧だったので、「ここなら安心して任せられる」と思いお願いしました。インテリアやエクステリアもこだわりたかったので、予算内で叶えてくれたことはとても感謝しています。知人からも好評です。
- 建築費(本体価格)
-
1,000〜1,500万円
- 延床面積
-
95.53㎡(28.9坪)
- 建築地
-
埼玉県
- 設計・施工
-
アットナチュレ
<実例2>延床面積24坪/平屋/1,500万円~2,000万円
ガルバリウム鋼板と木材を掛け合わせた片流れ屋根のスタイリッシュな雰囲気で、薪ストーブと愛車を楽しむガレージがついてることが特徴の平屋住宅です。
冬場になると薪ストーブのぬくもりにより家全体が暖かいのですが、自然と薪ストーブの近くに集まってしまう不思議な魅力があります。
愛車のための専用ガレージから室内に続く階段や床材のタイルはオーナーによる造作です。趣味を楽しむ空間がより居心地の良い雰囲気になっていますね。
できるかぎり家族の存在がわかるよう、トイレと浴室以外はドアがない形で構成された住まいとなっています。適度なプライベート空間も考慮された間取りが特徴です。
デザインや間取りなど思い描いていた住まいを叶えてくれる企業を探していた時に出会いました。規格なのに自由度が高く、住んでからもいろいろ楽しめるBinOシリーズの平屋【COVACO(コバコ)】を知り、話を聞いてみたくなって足を運びました。とにかく迅速で丁寧な 対応が心地よく、「一生の住まいをお願いするならここしかない」と思い決めました。
- 建築費(本体価格)
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1,500万円~2,500万円
- 延床面積
-
79.49㎡(24坪)
- 建築地
-
群馬県
- 設計・施工
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中村住宅工業
<実例3>延床面積32.1坪/2階建て/1,500万円~2,000万円
外壁にガルバリウム鋼板を採用した、片流れ屋根のスタイリッシュな佇まいです。ウッドデッキやインサイドストッカー(外からも家の中からも出入りできる物置)など、遊び心にあふれています。建設予定地が変形地という条件でしたが、スペースを活用する間取りにより広い空間を感じるデザインに仕上がっています。
2階から見た、スキップフロア(1階と2階の間にある中間階)のリビング・ダイニング・キッチンです。縦の空間を活かしたコンパクトなスタイルなので、建てる場所に悩んでいる方にも最適です。
豊富な収納スペースと広めの作業スペースなので、雨天でも作業ができます。
遊びごころのあるオシャレな雰囲気が気に入って即決しました。 特にキャンプが趣味の私たち家族にとっては、キャンプ用品を収納しつつ作業もできるアウトドアストッカーがとても魅力的でした。今はイメージ通り、収納や作業場として活躍しています。完成までの打ち合わせも楽しく、アフターフォローもしっかりしているので、とても満足しています。
- 建築費(本体価格)
-
1,500〜2,000万円
- 延床面積
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105.98㎡(32.1坪)
- 建築地
-
群馬県
- 設計・施工
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中村住宅工業
<実例4>延床面積34.31坪/2階建て/1,500万円~2,000万円
茶色のラインがアクセントとなり、シックな印象を与えるシンプルな外観で、デザインや素材も妥協せず徹底的にこだわりつつ、コストも予算内で叶えたブルックリンスタイルの2階建て住宅です。
こだわりのブルックリンテイストのリビングです。折り上げ天井に現しの梁、タモの無垢床が、心地いい雰囲気を作り上げています。
アイアンの手すりやダークカラーの琉球畳で演出したスキップフロア(1階と2階の間にある中間階)は、家族お気に入りの場所になっています。
スキップフロア(1階と2階の間にある中間階)で遊び心を持たせたブルックリンスタイルの空間は、水廻りを集約した動線や回遊できるキッチンなど、暮らしやすさにもこだわっています。
- 建築費(本体価格)
-
1,500万円~2,000万円
- 延床面積
-
113.45㎡(34.31坪)
- 建築地
-
群馬県
- 設計・施工
-
ソーフィールドホーム
<実例5>延床面積33.7坪/2階建て/2,000万円~2,500万円
高級感のあるマットな質感を基調に、アクセントとして一部木目を使用した外観の2階建て住宅です。
吹き抜けを採用した開放感のあるリビング。大きなFIX窓からはやさしい光が降り注ぎ、心地よい雰囲気を強調しています。在宅ワークを行うためのデスクスペースを設けており、集中して仕事に取り組みつつ、ふとした時にいつでも家族と繋がれる理想の間取りとなっています。
ファミリークローゼットとサンルーム(ランドリールーム)、洗面脱衣室を繋げたことで、洗濯から収納まで効率的に行える洗濯動線となっています。
キッチン横にはアーチデザインが可愛い掃除用品エリアと、色鮮やかなクロスが美しいパントリーを作り、家事がしやすいように工夫しています。
2階にある趣味部屋兼書斎は、オーナーの趣味であるギターを思う存分楽しめるように防音性能を備えた作りになっています。間取り図には記載がありませんが、屋根の勾配を利用した広々とした小屋裏収納も設けています。
私たちの暮らしをイメージして作ってくれた間取りのおかげで、家事がしやすくて快適に過ごせています。細かな要望に対しても一つひとつ丁寧に叶えてくれたので、心から満足する住まいとなりました。建設中の過程で変更事項があっても予算許容内で収めてくれたのは、とても大きかったですね。こだわりの多い方にこそおすすめだと思います。
- 建築費(本体価格)
-
2,000〜2,500万円
- 延床面積
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111.37㎡(33.7坪)
- 建築地
-
群馬県
- 設計・施工
-
Houyu Home(ホーユーホーム)
<実例6>延床面積28坪/平屋/2,500万円~3,000万円
切妻の大屋根やシンボルツリーに隠れたテラスなどデザインに工夫を持たせた平屋住宅です。機械に頼らず太陽の光や熱、風など自然の力を利用するパッシブデザインになっており、冬の蓄熱・夏の遮蔽・適切な通風、四季を通して常に快適な室内温度でストレスなく過ごすことができます。
平屋の利点を活かした「使いやすくて動きやすい」間取りにしています。
14.5帖もの広さを誇る小屋裏の大空間は天井高を抑えており、延床面積に含まれないのが嬉しいポイントです。
- 建築費(本体価格)
-
2,500〜3,000万円
- 延床面積
-
210.8㎡(63.77坪)
- 建築地
-
群馬県
- 設計・施工
-
コンクスハウジング
「自慢の注文住宅集めました。」には、他にも豊富な建築実例があります。価格帯や性能、ライフスタイルや外観・内観テイストなどの絞り込み条件も豊富ですので、希望に合った工務店や実例が見つけやすくなっています。
予算オーバーを防ぐためのコツをご紹介
注文住宅を建てるにあたって、様々な建築実例や欲しい機能を見ながらあれもこれもと詰め込んでいくと、あっという間に想定していた予算を超えてしまいます。
本項では、建築費用を抑えるためのコツを3つ紹介します。
建物の凹凸(おうとつ)をなくす
建物に凹凸があると、屋根や外壁の長さが増えることで資材・作業工程が増えてコストアップしてしまいます。シンプルな真四角なら資材や作業工程が少なくなるのでコストダウンができるのです。
1階と2階がほぼ同じ面積・同じ作りをした住宅のことを「総2階建て」と言い、前章で紹介した<実例4>がそれにあたります。
<実例2>や<実例3>、<実例5>も基本は総2階建てですが、ウッドデッキやインナーバルコニーで変化をつけていますね。
総2階建ては、外観デザインのバリエーションはある程度限られてきますが、コスト面では、屋根面積や基礎面積を小さくできる等のメリットがあります。
部屋数や仕切りを減らしてシンプルな間取りにする
部屋の数や仕切りを減らせば、その分ドア・壁材・クロスなどの建築資材を減らすことができるので、コストを抑えられます。
部屋数を減らす方法として最近人気なものは、開放感のあるひとつなぎのLDKです。前章で紹介した<実例2>以外は全てLDKをひとつなぎにしています。実例の中で、特にドアや仕切りを減らしているのは<実例1>や<実例6>ですね。
ご自分で現在の家族の生活をあらためて見かえしてみると、(アパート・マンションなどは特に)ワンルームに近い間取りのほうが暮らしやすい、ということもあるのではないでしょうか。
お子さんがまだ小さかったりするケースなど、将来的に間仕切れるようにして、新築時は大胆にオープンな間取りにしたほうが、かえって良いこともあるかと思います。
水回りをまとめる
キッチン・トイレ・お風呂・洗面所などの水回りは近くにまとめるようにしましょう。配置が分散していると配管などの資材や作業工程が増えるため、余計にコストがかかってしまいます。水回りをまとめることで、家事や生活の動線も良くなりますので、メリットが大きいです。
2階建て住宅で費用を抑えたい場合、2階のトイレをなくすことも選択肢になります。その場合、1 階のトイレの位置を階段近くに配置するよう工夫することで、生活上の支障が出ないよう考慮すると良いかと思います。
コストダウンのコツについては別の記事で詳しく解説していますので、あわせてご確認ください。
まとめ
30坪の注文住宅の建築費用の相場に関わる解説をしてきましたが、いかがでしたでしょうか?
- 30坪の注文住宅の建築費用相場は3,000万円
- ハウスメーカーによって平均坪単価は大きく変動する
- 総予算は「坪単価×坪数×130%+土地購入費用」で考えると良い
- ハウスメーカーや工務店・建築士事務所の選び方のポイント
- 関東圏の工務店による価格帯ごとの建築実例紹介
- 予算オーバーを防ぐためのコツ
以上が本記事のまとめになります。
まずは、希望する間取りや設備で複数社から見積もりを取って、詳しいプランや金額の内訳、対応できる事・できない事など、しっかり話を聞いてみることが大切です。話を聞いて合わないな、と思ったら断ってしまって大丈夫です。
この記事が、30坪の注文住宅を建てることを検討している方の参考になれば幸いです。
イエココロのWEBサイト「自慢の注文住宅集めました。」では、群馬・栃木・宮城・山形を中心とした工務店情報やモデルハウス情報のほか、多数の「建築実例」を紹介しています。お近くにお住まいの方は、ぜひチェックしてください。