工務店とハウスメーカーの違い|価格やアフターサービスの差は?7項目で徹底比較!

工務店とハウスメーカーの違い_7項目で徹底比較!

注文住宅の建築は、工務店またはハウスメーカーに依頼することがほとんどです。 しかし、家づくりを考える人の多くは「どちらに頼めばいいの?」と悩むのではないでしょうか。また、「どんな違いがあるのか知りたい」「そもそも工務店のことがよくわからない」という人もいるでしょう。

そこで、この記事では家づくりの依頼先に悩む人へ向けて、工務店とハウスメーカーの違いを設計や価格、アフターサービスなどの7つの項目で比較して、選び方を解説します。さらに、工務店が建てた注文住宅の実例家づくりの失敗談と成功させるためのアドバイスも紹介します。

事前に工務店とハウスメーカーの違いを知ることは、自分に合う会社を見つけやすくなるだけではなく、理想の家を建てることにも繋がるでしょう。ぜひ参考にしてください。

この記事を書いた人

IECOCORO編集部
群馬・栃木・宮城・山形で注文住宅の情報誌「IECOCORO(イエココロ)」を発行する編集部。WEBサイト「自慢の注文住宅集めました。」では、地域の工務店情報のほか、多数の建築実例とイベント情報を紹介しています。

目次

工務店とハウスメーカーの違い

工務店とハウスメーカーの大きな違い

「どちらも家を建てる会社なのに、どうして呼び方が違うの?」と思う人も多いのではないでしょうか。まずは、工務店とハウスメーカーについて、それぞれの特徴を解説していきます。

工務店は地域に根差した建築会社

特定の県や地域など、狭い範囲を対象に住宅や公共施設の建築を行う会社を指します。その多くは地元に根差しているため、各地域の気候風土に合わせた住まいが建てられるでしょう。また、アフターフォローやメンテナンスにおいては、地場の企業ならではの迅速できめ細かな対応が期待できます。

工務店と聞くと小規模なイメージを持つかもしれませんが、ハウスメーカーに近い大きな規模の会社もあり、形態や規模によって次の3種類に分けられます。

1.小規模の地域密着型

会社のある市町村を中心に、近隣のエリアで住宅の施工を請け負うのが地域密着型の工務店です。数名の社員や家族で経営する小規模な会社が多く、社長が全ての工程に関わるところもあります。設計の自由度が高いことに加え、素材に関する知識も豊富なため、仕上げや設備選びについても親身に相談に乗ってくれるでしょう。設計から施工まで一貫しており、アフターフォローやトラブルに強いことも魅力のひとつです。「工務店」という言葉から多くの人がイメージするのは、このタイプではないでしょうか。

2.フランチャイズ加盟店

地域密着型のなかで、フランチャイズに加盟して規格住宅を取り扱う工務店を指します。本部が開発した規格や工法について指導やサポートを受け、マニュアルや設計図をもとに設計から施工までを行います。建築に使う資材や建材はフランチャイズの本部がまとめて仕入れたものから調達するため、コストを抑えやすいことが特徴です。

3.規模の大きな中堅ビルダータイプ

近隣の県や市にも支店や営業所などの拠点を置く、工務店のなかでは最も広い施工エリアを持つタイプです。各地域で住宅展示場へ出展したり、モデルハウスを構えたりするなど、営業にも積極的に取り組んでいることが多いでしょう。また、自由設計を基本としながら、ハウスメーカーのように独自のブランドやプランを商品化していることが多いのも、このタイプの特徴と言えます。

ハウスメーカーは全国規模で展開する建築会社

インターネットやテレビ、住宅展示場など、幅広く広告活動を行って全国に展開する建築会社を指します。部材の生産から設計・施工までシステム化されており、どこで建てても安定した品質と性能を持つ「規格住宅」を得意としています。工務店と比べるとかかるコストは高めですが、品質とのバランスに優れており、工期が短いというメリットもあります。

設計・価格・アフターサービスなど7つの項目で違いを比較

工務店とハウスメーカーの大きな違いがわかったところで、家づくりにかかるコストや設計、アフターサービスなど、具体的な項目ごとにどのような違いがあるのかを見ていきましょう。

次に、各項目ごとに詳しく解説していきます。

規模・施工エリア

工務店地域に密着して小~中規模に展開
限られたエリアで施工
ハウスメーカー広い範囲に営業所や支店を置き、大規模に展開
全国各地の施工に対応

工務店は先述したタイプごとに施工エリアが異なります。地域密着型は市内や都道府県内、中堅ビルダーでも隣県や関東・東北エリアなど、限られた範囲で営業しているケースが多いでしょう。そのため、あまり広告を出していない会社も多く、情報を得ることが難しい場合があります。
工務店の家づくりを知るためには、インターネットのほか、各地域の注文住宅情報誌を読んだり、身近で家を建てた人に話を聞いたりするなど、地道な情報収集が大切です。

ハウスメーカーは全国各地に拠点があるため、どこでも対応が可能です。広告を目にする機会が多いことに加え、住宅展示場や各地域のモデルハウスで見学や相談が気軽にできるため、簡単に情報を集めることができるでしょう。

設計

工務店すべて思い通りに決められる
自由度が高い
ハウスメーカー決められたプランから選ぶのが一般的
自由度は低い

設計の自由度は、工務店の方が高いと言えます。家の形やデザイン、間取り、建材や性能まで、施主の要望や好みに合わせた自由な家づくりが可能です。特殊な形をした土地にも柔軟に対応してくれるでしょう。「理想の家のイメージがある」「家づくりにこだわりたい」という人には、工務店が向いていると言えます。
会社によっては、基本プランをもとに希望に合わせて変更を加えていく「セミオーダー住宅」を扱っていることもあるため、「どんな家づくりがしたいか」をよく考えて、いろいろな工務店を探してみることをおすすめします。

対してハウスメーカーは標準仕様が設けられており、用意されたバリエーションのなかから自分たちに合ったものを選ぶのが一般的です。こだわりはオプションを追加することで叶えられますが、決められた仕様から大きく外れることは難しく、自由度は低くなります。
ただし、ハウスメーカーの多くは設備の開発に力を注いでいます。一定の価格で最新の設備や性能を取り入れることができる点は、ハウスメーカーのメリットと言えます。「家づくりにこだわりがない」「ある程度決められたプランで家を建てたい」という人は、ハウスメーカーへ依頼すると良いでしょう。

価格

工務店ハウスメーカーに比べて安い
材料費高騰など時勢の影響を受けやすい
ハウスメーカー広告費や人件費が建物の価格へ転嫁される
工務店に比べると高くなる

価格についての特徴は上記の通りですが、まずは坪単価の違いを見てみましょう。

工務店の坪単価 (万円) ※県別平均
群馬県60
栃木県61
宮城県68
イエココロのWEBサイトに掲載の工務店を対象に独自調査
工務店の坪単価について
調査対象・母数

イエココロWEBサイト「自慢の注文住宅集めました。」に掲載の群馬県・栃木県・宮城県の工務店155社(2023年12月現在)

調査母数の内訳

群馬県:97社、栃木県:26社、宮城県:32社 ※一部同じ会社の別ブランドを含む

※想定延床面積と価格設定(本体価格のみまたは本体価格+付帯工事費)が会社によって異なるため、あくまで参考値

ハウスメーカーの坪単価 (万円) ※メーカー別
ヤマダホームズ69
セキスイハイム95
パナソニックホームズ103
住友林業112
三井ホーム118
参考:住宅産業新聞(2023年7月4日号)※編集部により一部編集

工務店の平均坪単価は60万円台であるのに対し、大手ハウスメーカーは69~118万円と差があるものの、工務店よりも高い数値を示しています。この結果から、同じ敷地に同じ仕様の家を建てる場合は、工務店の方が安く建てられる可能性が高いことがわかります。

ハウスメーカーは、住宅を規格化することで建築資材を大量生産して原価コストを抑えていますが、全国に展開するための広告費や人件費、技術開発費などの経費が膨らむ傾向にあります。その分が建物の本体価格に転嫁されるため、工務店に比べて価格が高くなります。

一方で、工務店は規模が小さい分、経費を抑えることができるためハウスメーカーよりも価格が安くなります。ただし、2021年に起きた「ウッドショック」のような時勢の影響を受けやすく、価格の変動が大きいため注意しましょう。

ウッドショックとは

2021年に発生した、世界的な木材価格の高騰を指します。新型コロナウイルス感染症の流行に伴う在宅勤務の増加などにより、アメリカで住宅着工戸数が急増したことをきっかけに起こりました。コロナ禍における生産や物流の停滞もその理由の1つと言われています。価格の上昇はハウスメーカーや工務店に大きな影響を与え、住宅価格の値上げが相次ぎました。

ローコスト住宅を扱うメーカーでは、より安く建てられる可能性あり

坪単価40~60万円のローコスト住宅を取り扱うハウスメーカーに依頼すれば、工務店よりも安く建てられる可能性があります。間取りや設備、性能などのさまざまな面で制約はありますが、「とにかく価格を抑えたい」という人には向いているでしょう。

ただし、工務店の方が自由度が高く、予算に合わせたプランの調整も可能です。予算で悩んだときは、ローコスト住宅も選択肢に入れつつ、まずは工務店に相談してみると良いかもしれません。

担当者

工務店基本的には各工程で変わるが、社長が全てに携わるケースもある
ハウスメーカー営業・設計・現場管理と各工程ごとに変わる

工務店でもハウスメーカーでも、基本的に営業・設計・現場管理と工程が進むごとに担当者が変わります。そのため、担当が変わった際に「伝えた要望が共有されていない」ということが起こり得ます。打ち合わせの内容を記録したり、伝えた要望をまとめたりしておくなど、万が一に備えて対策しておくと良いでしょう。

規模の小さな工務店では、初めから設計士と話ができたり、社長が全ての工程に携わったりするケースもあります。設計から施工まで担当者が一貫して関わるため、スムーズに家づくりを進めることができるでしょう。

品質と性能

工務店工務店により差が見られることがある
予算に合わせた高性能な家が建てられる
ハウスメーカーどこで建てても一定の品質と性能が保証される
性能を高めるためにはオプションの追加が必要なことが多い

ハウスメーカーは建築資材の加工を工場で行うため、どこで建てても品質を均一に保つことができます。また、標準仕様でも建築基準を満たす形で設計され、一定の性能は保証されます。ただし、より性能の良い家を建てたい場合は、建材や建具の変更が必要です。オプションでの対応になるケースが多いため、予算オーバーしないように注意しましょう。

工務店では建材の加工を現場で行うため、品質は大工の技術力に左右されます。そのため、工務店によって差が見られることがあります。工務店に依頼するときは、施工する大工の評判もチェックすることをおすすめします。また、家の性能を高めたい場合は、要望を伝えることで予算に応じた提案をしてくれるでしょう。

住宅の性能は各会社ごとに特徴や強みがあります。性能を重視したい人は、各会社のホームページなどで「性能への取り組み」を確認するほか、各社が実際に建てた建築実例も参考すると良いでしょう。

工期

工務店プランによるが、比較的長め
工期の平均は4~5ヶ月程度
ハウスメーカーシステム化されていて短い
一般的な工期は3~4ヶ月程度

工期は、ハウスメーカーの方が短い期間で済むことが多いでしょう。理由は、建築資材を工場生産し、設計から施工までマニュアルに沿って進められるなど、「システム化された家づくり」によって効率的に進められるためです。

一方で、工務店の場合は、建材の加工を現場でするためハウスメーカーに比べて工期が長くなる傾向があります。また、建てる家の仕様や職人の技術力によっても差が生まれることがあります。

アフターサービス

工務店サービス内容は工務店によるが、迅速で手厚い対応に期待できる
規模によっては倒産のリスクがある
ハウスメーカー独自のメンテナンスやサービスが充実
安定した経営基盤で倒産リスクが低く、安心して利用できる

アフターサービスについては、ハウスメーカーの方が安心できる場合が多いと言えます。30年の長期保証や24時間対応など、独自のサービスやメンテナンスを展開している会社もあります。また、経済基盤が安定しており、倒産によってサービスを利用できなくなるリスクも低いため、安心して暮らすことができるでしょう。

一方で、工務店はトラブルが起きたときにすぐ駆けつけてくれるなど、地域に密着しているからこその親身な対応に期待できます。ただし、会社の規模によっては倒産のリスクがあり、住んでいる途中でサービスを受けられなくなる可能性があります。

どっちがおすすめ?工務店とハウスメーカーの選び方

ここまでに述べた工務店とハウスメーカーの特徴から、それぞれの家づくりがどんな人に向いているかを解説します。

工務店は「家づくりにこだわりたい人」におすすめ

  • 全てを思い通りにつくれる「完全自由設計」
  • 地域の気候風土に合った家が建てられる
  • 予算に合わせて柔軟にプランを調整できる
  • 地場の企業ならではの迅速で手厚いアフターサービス

工務店の最も大きなメリットは「完全自由設計」と言えます。そのため、「理想の家のイメージがある」「好みのデザインにしたり、趣味の部屋がつくりたい」など、家づくりにこだわりたい人には工務店がおすすめです。費用に合わせて柔軟にプランを調整できるため、予算オーバーの心配も少ないでしょう。

ハウスメーカーは「安心感を重視したい人」におすすめ

  • 標準仕様を設けた「規格住宅」
  • システム化された家づくりで、どこで建てても一定の品質と性能を保証
  • 安定した経営基盤で、長期の保証でも安心

「ある程度プランが決められている方が良い」「大手の方が安心できる」など、家づくりにこだわりがない人や大手メーカーならではの安心感を重視する人にはハウスメーカーが向いていると言えます。また、工期が短いため、短期間で家づくりがしたい人もハウスメーカーを検討すると良いでしょう。

将来を見据えて保証やアフターサービスもチェック

依頼先を選ぶときは、つい費用やデザインが気になってしまいますが、保証やアフターサービスにも注目してみましょう。長期保証や24時間対応、定期訪問や定期点検など、会社ごとに独自のサービスを提供していることがあります。

施主を保護するための2つの法律

まずは、新築住宅の保証について、2つの法律を知っておきましょう。住宅を新築するにあたり、工事の不備や欠陥によって施主が不利益を被らないよう「住宅品質確保促進法(品確法)」と「住宅瑕疵担保履行法」という2つの法律が定められています。はじめに、品確法について見ていきます。

住宅品質確保促進法(品確法)

引き渡しから10年間、新築住宅の施工者に「瑕疵(かし)担保責任」を負うことを義務付けています。瑕疵担保責任とは、住宅に欠陥が見つかった場合に、施工した会社が修理や賠償金の支払いなどに応じなければならない責任のことです。

※瑕疵(かし)とは、きずや欠陥のことです。「建てたばかりなのに外壁にひびがある」「住み始めたばかりなのに雨漏りがする」など、「住宅として備わっているべき性質(品質)が欠けていること」を指します。

しかし、倒産などによって会社の支払い能力が欠如すると、この責任が果たせなくなってしまいます。そのような事態に備えて定められたのが「住宅瑕疵担保履行法」です。

住宅瑕疵担保履行法

万が一の場合でも責任を負えるように、施工会社に対して「保証金の供託」や「保険の加入」による資力確保を義務付けています。

この法律が施行されたことで、瑕疵が見つかったときに万が一会社が倒産していても、無償または最小限の負担で修理を受けられるようになりました。

このように、新築住宅は最低でも10年間は保証を受けることができます。依頼先が工務店かハウスメーカーかに関わらず、一定の保証が確保されることを覚えておきましょう。

それぞれのアフターサービスの特徴

ハウスメーカーのアフターサービスの大きな特徴は、安定した経営基盤を活かした「長期保証」です。メーカーによって差はありますが、30年や最長60年の保証期間を設けているところもあります。また、定期点検がマニュアル化されていて、会社によってはコールセンターによる24時間体制の対応をしている場合もあり、いつでも安定したサービスを受けられるという安心感があります。
ただし、大手では業務が細分化されており、施工担当者とアフターサービスの担当者は異なる場合が多いでしょう。そのため、担当者の違いによる対応の差が感じられることがあります。

一方、工務店は「地場の企業ならではの迅速で手厚い対応」が特徴です。ハウスメーカーと異なり、直接担当者にトラブルを相談できるため、スムーズな対応に期待できます。また、小規模な分、顧客一人ひとりに合わせた柔軟な対応も見込めるでしょう。
しかし、人員が少ない会社の場合、繁忙期には対応が遅れることがあります。また、ハウスメーカーに比べると倒産のリスクがあるため、長期保証に対応している会社が少ない点もデメリットと言えます。

長く住み続ける住宅において、アフターサービスはとても重要です。費用やデザインなどの要素とともに、依頼先を決めるときの判断材料にしてみてください。

「会社の雰囲気」や「担当者との相性」も大切

建築会社との付き合いは家が完成すれば終わりではなく、入居後も何十年と続きます。そのため、会社や担当者と合わないようでは、家づくりはもちろん、アフターサービスを受ける際にも支障をきたす可能性があります。

会社に足を運んで雰囲気を確認することはもちろん、「要望が伝わっているか」「プロとしての提案があるか」などもチェックすることをおすすめします。

工務店が建てた家を見てみよう

工務店とハウスメーカーで悩む人へ向けて、イエココロのサイト「自慢の注文住宅集めました。」から、実際に工務店が建てた家を紹介します。ぜひ家づくりの参考にしてください。

〈30坪・2人家族〉豪壮な松丸太の梁や大黒柱がある住まい

「木をたくさん使った、憧れの和風住宅に住みたい」という施主の想いを叶えた住まいです。平屋は目に映る屋根の範囲が大きいため、重厚感あふれる「いぶし瓦」にこだわっています。室内は、ヒノキの床に松丸太の梁や大黒柱など、たくさんの木に囲まれ、爽やかで心地良い空間になりました。

建物・工務店情報
延床面積

99.37㎡(30.1坪)

家族構成

夫婦

設計・施工

杉内建設

施工対応エリア

群馬県全域、埼玉県北部

価格の目安

坪60万円~(延床面積35坪の場合)

〈38坪・3人家族〉自然素材に包まれたカフェスタイルの住まい

オークの無垢床やヒノキの柱、タモの階段など上質な自然素材と調和する美しいデザインの住まいです。大きな吹き抜けがあっても一年を通して快適な住環境となるように、日差しや風の流れを緻密に計算して設計しており、見た目だけでなく性能にもこだわっています。ステップを付けた愛猫のためのペットスペースも完備しています。

建物・工務店情報
延床面積

127.72㎡(38.64坪)

家族構成

3人(夫婦、子ども1人)+猫1匹

設計・施工

横山建設

施工対応エリア

群馬県全域、埼玉県北部

価格の目安

坪65万円~ (延床面積35坪の場合)

〈28坪・4人家族〉白壁に2つのフレンチドアが印象的 洗練されたデザインの平屋

リビングとダイニングにそれぞれ付けられた2つのフレンチドアが、白い塗り壁と調和する平屋の住まいです。室内は、白いタイルの床に輸入キッチンや輸入照明などが美しくコーディネートされ、洗練された住空間が広がります。

建物・工務店情報
延床面積

91.09㎡(27.55坪)

家族構成

夫婦+子ども2人

設計・施工

ティーテック T-tech Custom Homes Inc.

施工対応エリア

群馬県全域と近県の一部

価格の目安

坪55万円~(延床面積40坪の場合)

〈33坪・4人家族〉豊かな自然なじむ ゆったりとした大らかな佇まいの家

「子どもを走り回らせたい」「のびのび育てたい」「自然を感じるお家にしたい」と考え、間取りで1年間、外観・内観で1年間悩み、施主と営業担当者が二人三脚でつくった夢の家です。土間玄関からLDK、吹き抜けに造作階段など、妥協せずにこだわりを詰め込んだ住まいになりました。

建物・工務店情報
延床面積

109.30㎡(33坪)

家族構成

夫婦+子ども2人

設計・施工

森のめぐみ工房

施工対応エリア

宮城県全域

価格の目安

坪50万円~(杜の家・32坪の場合)、坪55万円~(しんみんか・31.5坪の場合)

失敗談から学ぶ家づくり成功のポイント

失敗談から学ぶ家づくり成功のポイント

これから家を建てる人のなかには「注文住宅なら後悔のない家がつくれるはず」と考える人もいるかもしれません。しかし、「3回建てないと満足のいく家は建てられない」とよく言われるように、一度で理想の家を建てるのは難しいのが現実です。そこで今回は、イエココロのアンケートに寄せられた「注文住宅の失敗例」を紹介します。実際に建てた先輩たちの失敗を教訓にして、ぜひ理想の家を建ててください。

失敗談 1【設計・設備】

28歳 Nさん

隣りの家と窓の位置が重なり、めったに開けられない
家づくりに夢中で隣家のことまで考えなかった結果、ベランダや2階の窓が隣家の窓と同じ位置になってしまいました。お互い少し気まずく、陽当たりの良い位置につくった窓もほとんどカーテンが閉まった状態です。

29歳 Kさん

やっぱり縦列駐車の車の出し入れは大変
建物の形や間取りを優先して駐車場は縦列駐車にしましたが、やっぱり車の出し入れがとても面倒です。並列駐車でも満足のいく形や間取りにできそうだったので、もう少し柔軟に考えれば良かったです。

32歳 Sさん

玄関こそ収納が必要だったと実感
玄関は広めに設計したのに、シューズボックスしかつくらなかったため、次第に物が溢れて雑然とした状態に。移せるものは物置へ移動していますが、必要なときにすぐ使えず不便です。室内の収納だけでなく、玄関の収納にも目を向けるべきでした。

41歳 Uさん

アイランドキッチンは、1人で使うには広すぎる
無理を言ってキッチンを広めにして、夢だったアイランド型を設置。「これで好きな料理を思う存分できる!」と期待していましたが、1人で使うには広すぎて効率が悪いです。家族や友だちと一緒に料理をするときは便利なのですが……。

このほかにも、「小上がりや段差で立体感のあるリビングにしたら家具が置きにくく、さらに転ぶことが増えた」「リビングの広さを優先して洗面所をコンパクトにしたら、毎朝家族で奪い合うことになった」などの意見もありました。

間取りや設備の使い勝手は家が完成するまで確認できないため、暮らし始めてから気づくことが多いようです。「こんなはずじゃなかった」と後悔しないためにも、プランを最終決定する前に一度立ち止まり、実際の暮らしをイメージしてみると良いでしょう。

失敗談 2【会社選び】

28歳 Aさん

スタッフの数が多すぎる
営業マン・マネージャー・デザイナー・コーディネーター・設計士・現場監督など、次々と出てくるスタッフ。誰に何を言えばいいのかわからず、それぞれの意思疎通も微妙でした。比較的大きな会社に依頼しましたが、「家づくりは会社の規模じゃない」と実感しました。

34歳 Oさん

「大丈夫」が口癖の担当 でも全然大丈夫じゃない!
人柄が魅力的な担当者でしたが、あまりメモを取らず、答えはいつも「大丈夫!」。最初は頼もしく思ったのですが、打ち合わせの内容を忘れることが多く、ついには「言った・言わない」の口論に発展。自分でメモを取ったり、その都度確認したりすれば良かったです。

各ステップごとに担当者が変わることは先述の通りですが、規模の大きい会社では役割が細かく分けられ、大人数のスタッフが関わることもあるようです。また、打ち合わせにおける「言った・言わない」という問題も良く起きることと言えます。

担当者とのトラブルを防ぐためには、自分たちで打ち合わせの記録を作るのが最も効果的です。伝えたことや決まったことをメモしておき、担当者の変わり目やプランをチェックする際に確認するようにしましょう。

失敗談 3【費用・住宅ローン】

30歳 Wさん

予算内に収まったはずが、家具を揃えるお金が無い
建物に土地、諸費用に税金。担当者に協力してもらいながら何とかやりくりをして、「予算内に収まりそうだね」と喜んでいたら……家具を買うお金を考えてませんでした。これだけで軽く100万円は超えましたね。

30歳 Fさん

住宅ローンの支払いがツラい
「頑張れば何とかなる!」と思い切って組んだ4,000万円の住宅ローン。定年後を見据えた繰り上げ返済のために食費や小遣いを減らし、外食や旅行も控えています。でも、ふと「これで良かったのかな」と思うときがあります。

お金に関する失敗は「家づくりの費用は、土地代と建築費だけでない」ことを意識しておくと防げるでしょう。手続きにかかる手数料のほか、引っ越し代や家具家電を新調する費用など、土地と建物以外にかかるお金は「諸費用」と呼ばれ、全体の1割程度が相場と言われています。契約や家の建築に直接関係しないものは見落としがちです。「何にお金が必要か」をしっかり確認して、あらかじめ予算の配分を決めておきましょう。

また、住宅ローンの借りすぎにも注意が必要です。借りられる金額は年収や年齢などによって決まりますが、その上限を決める際に各家庭の家計状況は考慮されません。そのため、深く考えずに借りてしまい、返し始めてから「想像より負担が重い」と感じる人も多いようです。
住宅ローンを考える際は、まず家計の状況を把握することが大切です。そして、借入額は「毎月無理なく返せる金額」を基準にして決めることをおすすめします。そうすることで、身の丈に合ったローンを組むことができるはずです。

家を建てる費用や住宅ローンについては別の記事で詳しく解説していますので、ご参照ください。

家づくりを成功させるためのアドバイス

家を建てるときは、誰もが理想の家をイメージし、それを実現しようとするでしょう。しかし、アンケートのなかにはこんな回答もありました。

36歳 Yさん

最初の見積もりで試しに自分たちの理想を全て反映してもらったら、想像以上の金額が出てきて驚きました。

似たような回答は他にもあり、多くの人が要望を全て叶えることの難しさを実感したことがわかります。予算に限りがある以上、ときには妥協することも必要です。「費用をつぎ込める部分とそうでない部分が出てきてしまうのは当然」と理解しておきましょう。

とはいえ、こだわりを全て捨てた方が良いということではありません。回答のなかに、家づくりを成功させるためのヒントを見つけましたので紹介します。

34歳 Hさん

ここは譲れないという点があれば絶対に貫くべき。他を妥協したとしても、1か所でもこだわったところがあればその後の生活が全然違います!

Hさんのアドバイスからわかる成功のポイントは「こだわる部分を明確にすること」と言えるでしょう。
譲れない点と妥協点を判断する方法として、要望を書き出して優先順位を付けることをおすすめします。そうすることで、やむを得ずプランを変更する場合でもスムーズに対応できるはずです。

また、自分たちの要望を明確にすると依頼先も選びやすくなります。その理由は、「譲れないこと」を得意とする会社に絞って候補を探せるようになるためです。

マイホームで快適に暮らすためのアイデアとして、また建築会社を選ぶ際のヒントとして、本記事のアドバイスを参考にしてみてください。

家づくりに役立つアイデアは、別の記事でも詳しく紹介しています。家づくりを始める前に、ぜひご覧ください。

【まとめ】工務店とハウスメーカーの違いを知って自分に合う方を選ぼう

  • 工務店は小規模で地域密着型の会社、ハウスメーカーは全国規模に展開する会社
  • それぞれの特徴から自分に合った建築会社を選ぶ
  • 将来を見据えて、保証やアフターサービスにも注目する
  • 家づくりをするときは、要望に優先順位を付けて「譲れないこだわり」を明確にすると良い

工務店とハウスメーカーにはそれぞれのメリットがあり、一概にどちらが良いとは言えません。家づくりを始めたら、まずは自分たちのこだわりを明確にしましょう。そして、「何に重点を置くか」「どんな家づくりがしたいか」を考えて、どちらが自分に合うか判断すると良いでしょう。

群馬・栃木・宮城・山形で注文住宅を建てるなら

イエココロのWEBサイト「自慢の注文住宅集めました。」では、群馬・栃木・宮城・山形を中心とした工務店情報やモデルハウス情報のほか、多数の「建築実例」を紹介しています。お近くにお住まいの方は、ぜひチェックしてください。

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