【4LDKの間取り実例10選】二階建てや平屋で理想の暮らしを実現するためのポイント

4LDKの間取りは、部屋数が多い分、間取りの自由度が高く、理想の暮らしを実現しやすいのが魅力です。

部屋の広さや配置、共有スペースの工夫など、選択肢が豊富であるため、家族全員が快適に過ごせるよう、間取りを決める際に迷う方も多いのではないでしょうか。

本記事では、4LDKの基本情報に加え、平屋と二階建ての比較や、実際の間取り例を通して暮らしやすさを実現するためのアイデアをご紹介します。

ご家族に最適な間取りを見つけるためのヒントとしてご活用ください。

4LDKってどんな間取り？特徴と理想の広さ

本項では、4LDKの基本的な特徴をおさえつつ、理想的な広さや、どのような家族構成に適しているかなど、4LDKの間取りについて詳しく解説していきます。

4LDKはLDKと4つの居室がある間取り

4LDKは、リビング・ダイニング・キッチンに加え、4つの独立した居室がある間取りを指します。

主に、4人以上の家族が快適に暮らせる間取りとして人気が高く、広々としたLDKで家族団らんを楽しみつつ、それぞれの個室でプライベートな時間を過ごすことができます。

プライバシーを保ちつつ、家族全員が快適に過ごせる点が4LDKの大きな魅力です。

参考までに居室とは、窓があり、十分な採光が取れる、人が生活するために設けられた部屋のことを指します。

以下に、居室と居室に含まれない部屋をご紹介します。

居室	リビング・ダイニング・キッチン・寝室・子供部屋など
居室に含まれない部屋	玄関・トイレ・浴室・洗面所・廊下・バルコニーなど

4人家族が快適に暮らすための理想の広さは約38坪

4LDKは4人以上の家族にとって魅力的な間取りですが、実際にどのくらいの広さが必要か具体的にイメージするのは難しいですよね。

そこで、国が定めた「住生活基本計画」を参考に、4人家族にとって理想の広さを確認してみましょう。

「住生活基本計画」における「誘導居住面積水準」に着目！

「住生活基本計画」とは、国の住宅政策の指針として策定された計画です。

その中に「誘導居住面積水準」という基準があり、これが一人ひとりが快適に暮らすための住宅の広さを示す目安となっています。

つまり「誘導居住面積水準」を参考にすることで、4人家族が快適に暮らすための広さを把握することができるというわけです。

世帯の人数	4人	5人
一般型誘導居住面積水準	約38坪（125㎡）	約43坪（約143㎡）

上記データによれば、4人家族に最適な広さは約38坪（約125㎡）とされています。

これは、大人4人で暮らしても圧迫感を感じない広さを指します。

つまり、38坪の広さがあれば、子供が成長しても十分な空間を確保でき、長期的に快適な生活を維持できると言えるでしょう。

38坪は畳75枚分の広さ

「38坪」と言われても、すぐにイメージが湧かない方も多いかもしれません。

そこで、より身近な「畳」の単位で説明します。

38坪は、畳に換算するとおおよそ75畳分に相当します。

一般的なマンションやアパートの1室が6～8畳程度なので、これを想像していただくと、38坪の広さがイメージしやすくなるのではないでしょうか。

間取りを4LDKにしたいときの平屋と二階建ての選び方

4LDKの間取りは、平屋と二階建てでは部屋の配置や広さの感覚が大きく異なります。

本項では、坪数や建物の構造に応じた4LDKの特徴を比較し、それぞれの生活スタイルに合った間取り選びのポイントをまとめてご紹介します。

このように、平屋と二階建ての4LDKはそれぞれに特徴があります。どちらで建てるか迷う場合には、家族のライフスタイルに合わせて選択するのがおすすめです。

次項では、これらの特徴を活かした具体的な間取りの実例をご紹介していきます。

【4LDKの間取り実例10選】平屋・二階建てに取り入れたいアイデアを一挙紹介！

ここからは、4LDKの家づくりに役立つ間取りアイデアをご紹介していきます。

また、建築実例が豊富なIECOCORO（イエココロ）の家づくりサポートサイト「自慢の注文住宅集めました。」から、実際にその間取りを取り入れた38坪前後の平屋・二階建ての間取り図や実例も併せてご覧いただけます。

家づくりに役立つヒントが満載ですので、ぜひ参考にしてみてください。

アイデア1．ウイルス対策に最適な玄関付近の手洗い場
　　　　　【二階建て／42.98坪】玄関付近に手洗い場を設けた実例

アイデア2．洗濯作業を効率化するランドリールーム
　　　　　【二階建て／39.1坪】ランドリールームを設けた実例1
　　　　　【平屋／35.3坪】ランドリールームを設けた実例2

アイデア3．キッチンの収納力と使い勝手を高めるパントリー
　　　　　【二階建て／37.25坪】ウォークスルーパントリーを設けた実例
　　　　　【二階建て／33.7坪】ウォークインパントリーを設けた実例

アイデア4．外で使うものを効率的に収納する土間収納
　　　　　【二階建て／40.1坪】土間収納を設けた実例

アイデア5．仕事や趣味に集中できる書斎
　　　　　【二階建て ／37.3坪】書斎を設けた実例

アイデア6．開放感のあるアウトドアリビング
　　　　　【二階建て ／43.74坪】アウトドアリビングを設けた実例

アイデア7．間仕切り部屋で将来に備える
　　　　　【二階建て ／37.07坪】可動式パネルで仕切る間仕切り部屋の実例
　　　　　【二階建て ／46.71坪】壁を追加して部屋を増やせる間仕切り部屋の実例

アイデア1．ウイルス対策に最適な玄関付近の手洗い場

リビングを通らずに手を洗うことができる玄関付近の手洗い場は、感染症対策として注目を浴びています。家族だけでなく、来客も気軽に使用できる便利さも人気の理由です。

では、実際にどんな配置やデザインがあるか、具体的な実例を見てみましょう。

【二階建て／42.98坪】玄関付近に手洗い場を設けた実例

玄関からリビングを通らずに直行できる洗面台は、こだわりの造作家具です。洗面室の奥は脱衣室、浴室につながっているため、外出でついた汚れを部屋の中へ持ち込まずに落とすことができます。

アイデア2．洗濯作業を効率化するランドリールーム

一連の洗濯作業を集約できるランドリールームは、あちこち移動する手間が省けるだけでなく、天候に左右されない室内干しスペースとしても重宝します。収納力と作業性を両立させた、工夫満載の実例をチェックしてみましょう。

【二階建て／42.59坪】ランドリールームを設けた実例1

洗濯機と乾燥機、ファミリークローゼットを近くに配置することで洗濯から収納までが効率よく行える間取りで、キッチンエリアを含めた「家事ラク動線」が実現しています。

【平屋／35.3坪】ランドリールームを設けた実例2

ランドリールームは日当たり抜群で、吊り下げタイプの物干しが完備されています。さらに洗濯物が多い日や小物を干せる場として洗面脱衣室にも物干しエリアを設けているので、家の中ですべての洗濯作業を完結させることが可能です。

アイデア3．キッチンの収納力と使い勝手を高めるパントリー

食材や調味料、キッチン家電までまとめて収納できるパントリーがあれば、キッチンをすっきりと美しく保つことができます。ウォークイン・ウォークスルータイプや壁面収納タイプなど様々な形があるので、間取りや家族構成に合わせて柔軟に選ぶことができるのも嬉しいポイントです。

【二階建て／37.25坪】ウォークスルーパントリーを設けた実例

ウォークスルーパントリーとは、出入口が2ヶ所あり、通り抜けができる通路型のパントリーのことを指します。

キッチンから別の部屋へのアクセスがスムーズで、家事動線を効率化したい方におすすめです。

広めのパントリーは収納力抜群で、3方向から出入りできる機能的なプランです。キッチンはサイドパネルを設置することで手元やまな板が見えないように計算されています。

【二階建て／33.7坪】ウォークインパントリーを設けた実例

ウォークインパントリーとは、部屋のような独立した空間のパントリーを指します。

収納スペースを十分に確保したい方におすすめです。

収納力たっぷりのパントリーは、色鮮やかなクロスが採用されたおしゃれな空間です。入口の可愛らしいアーチデザインは、隣に設置された掃除用品エリアとお揃いで統一感を出しています。

アイデア4．外で使うものを効率的に収納する土間収納

ベビーカーやアウトドア用品、自転車など、外で使うものの収納に困っている人は多いのではないでしょうか。土間収納があれば、意外と多い「土足で扱いたいもの」をまとめて管理することができます。

大型用品だけでなく、外出に使う靴やコート、傘なども置いておけるので、日常生活を送る上で非常に便利な設備です。

【二階建て／40.1坪】土間収納を設けた実例

趣味のアウトドアグッズを収納するために、玄関の土間スペースを広く取った間取りです。土間収納から、ウッドデッキへ行き来することもできます。

アイデア5．仕事や趣味に集中できる書斎

自分だけの落ち着ける書斎が家の中にあると、仕事や趣味に集中したいとき非常に便利です。

個室タイプから半個室、部屋の一角のデスクコーナーまで、ライフスタイルに合わせた様々な形がありますので、ぜひ自分や家族に合った形で取り入れてみてはいかがでしょうか。

【二階建て ／37.3坪】個室の書斎を設けた実例

クロス使いにこだわり、お酒も楽しめる隠れ家的バーのような雰囲気に仕上げた書斎です。自分好みの内装にすることで、居心地の良さも格段に上がります。

アイデア6．開放感のあるアウトドアリビング

リビングの延長として使えるアウトドアリビングは、家族団らんの場や来客をもてなす空間として活躍します。毎日使いたくなるような、快適で実用的なアウトドアリビングの実例をチェックしてみましょう。

【二階建て ／43.74坪】アウトドアリビングを設けた実例

リビングに大きく取った窓を開けると、庭との間に設置した高低差のないデッキがつながり、広々とした空間になります。目線の高さに合わせてフェンスを設置しているので、外からの視線を気にせず庭でゆっくり過ごすことが可能です。

アイデア7．間仕切り部屋で将来に備える

子供が小さいうちは部屋を広く使って、成長したら個室に分ける間仕切り部屋は、長期的な視点で考えた無駄のない設計です。コストを抑えながら将来の変化に備えた、参考にしたい実例を紹介します。

【二階建て ／37.07坪】可動式パネルで仕切る間仕切り部屋の実例

2階の洋室は可動式のパネルを採用し、リフォーム不要でいつでも2部屋にすることができます。

【二階建て ／46.71坪】壁を追加して部屋を増やせる間仕切り部屋の実例

子供部屋の一つはあらかじめドアやクローゼット、窓を対象に設置してあります。子供が小さいうちは2人で広く使い、成長したら仕切れる設計です。

【家族の人数別】4LDKの間取りにおける部屋の使い方

4LDKの間取りは、4つの居室を家族構成やライフスタイルに合わせて柔軟に使うことができます。

以下に居室の使い方の例をいくつかご紹介します。それぞれの家族に合った使い方を見つけて、理想的な住環境を作りましょう。

4人家族向け

4人家族＋将来的に家族が増える可能性がある家庭向け

5人家族向け

4LDKの間取りで暮らすメリット・デメリット

4LDKは、部屋数が多いことで得られるメリットだけでなく、注意すべきポイントもあるのです。

ここでは、4LDKのメリットやデメリットを解説し、住まい選びの参考にしていただける情報をご紹介します。

4LDKのメリット3選

4LDKのデメリット3選

家族が暮らしやすい4LDKの間取りをつくるポイント3選

4LDKの間取りを考える際には、家族全員が快適に暮らせる工夫を取り入れたいものですね。

本項では、快適な住まいをつくる上で押さえておきたい3つのポイントをご紹介します。

それぞれの配慮点と対処法を踏まえ、あなたの理想の住まいづくりに役立ててください。

音とプライバシーの配慮を考える

収納を考える

家事動線を工夫する

4LDKの家を38坪で建てる費用相場は4,180万円

これから住宅の建築を検討されている方であれば、一体どれくらいの費用がかかるのか気になるところではないでしょうか。本項では、4人家族が快適に暮らせる38坪の家を建てる場合の建築費用相場について解説します。

住宅金融支援機構発表の「フラット35利用者調査（2024年度)」によると、土地取得費用を含まない建築費のみの平均は3,932万円で、延床面積は118.5㎡（約35.8坪）でした。

平均坪単価を計算すると約110万円になるため、38坪の建築費用相場は全国平均4,180万円（土地取得費用は含まない）となります。

下記の記事で、40坪の注文住宅について詳しく解説しています。38坪よりやや広めではありますが、4LDKの間取りや費用を考える際の参考になるはずです。

また、別の記事で注文住宅の相場や予算の考え方、費用の内訳や住宅ローンについても解説しています。こちらもぜひあわせてご覧ください。

まとめ

4LDKの間取りは、家族の成長やライフスタイルの変化に対応しやすいのが特徴の間取りです。リビング・ダイニング・キッチンを中心に、4つの部屋を自由に使い分けることで、さまざまな用途に応えることができます。

たとえば、4人家族の場合、それぞれが快適に過ごせる個室を確保し、プライベート空間を確保できることはもちろん、将来的に家族構成が変わる場合は、間仕切りを取り入れ簡単に部屋数を変更できるつくりにするのもひとつのアイデアです。また、書斎や趣味部屋を設けることで、家族それぞれの時間を大切にすることもできるでしょう。

本記事でご紹介した4LDKの基礎知識、間取りの実例やアイデア、費用相場を参考に、家族にとって最適な間取りや使い方を検討し、理想の住まいを実現するためのヒントを見つけていただければ幸いです。