建築実例季節の変化を愉しむ
小庭の家
共栄ハウジング rustic+factory
コロナ禍で在宅時間が増え、寒さや家事負担、子どもの成長と本の置き場が課題だった。そこで里山を望む角地に、家事が捗る回遊動線を計画。壁を兼ねた造作本棚で収納力を確保し、無垢材や漆喰の温かな空間に。大きな軒や濡れ縁、排熱ガラリを用いたパッシブデザインで温熱環境を整え、家族の負担を減らす豊かな暮らしを創出した。
外観
塗り壁と板張りのコントラストが目を引く外観。木塀から下屋、母屋へと高さを段階的に変化させ、圧迫感を和らげながら周囲の景観に馴染むよう設計した。
玄関
シナ材の天井が空間をやさしく引き締める玄関ホール。シューズクロークは設けず、造り付けの収納で広さと使いやすさを両立。帰宅のたびに、気持ちが切り替わる場所に。
リビング
天井高や仕上げの素材に変化をつけることで、リビングとダイニングをゆるやかにゾーニング。板張り天井と縁側の軒天まで連続させることで、空間が一層広く感じられる。
縁側、濡れ縁、カバードポーチ
暮らしを豊かにする縁側。南側に深い軒を出すことで、直射日光を避け、内と外がゆるやかにつながる。庭を眺めるひとときを、そっと日常に添えてくれる。
キッチン
L字型の造作キッチンはナラ突板とステンレス天板。床は塩ビタイルとし、続くリビングの無垢フロアとの素材のメリハリで奥行き感を強調した。
スタディーコーナー・ファミリーコーナー
L字型のカウンターは、お子さんと並んで座りながら勉強を見守ることができる。庭の緑に癒されながら勉強に集中できる環境を整えた。
洗面脱衣室・洗面化粧台
衣類乾燥機と畳み台、タオル棚を備え、日々の家事がぐっと楽になったそう。引き戸上部に設けたのガラリが湿気を逃がし、室内の空気が円滑に循環するよう設計した。
その他家事スペース
家の中央に設けたワークスペース。家事の合間に使える、奥様の“ちょうどいい居場所”。
2階ホール
2階のフリースペースは、ヨガやストレッチを楽しむ空間。南向きの窓から安定した光を取り入れる。床面には1階とつながる通気ガラリを設け、家全体の空気を循環させる。
その他
遠くの小山を借景とするピクチャーウィンドウ。排熱の役割を担う。内と外をつなぐ窓が穏やかな時間をもたらす。
COMMENT
オーナーの声
築50年ほどの賃貸暮らしで、家づくりを考えた一番の理由は「冬も快適に過ごせる暖かい家」にしたいという思いでした。共栄さんは要望を受け止め、庭や外構まで提案してくれました。冬は1階のエアコン1台で十分暖かく、春や秋は2階の窓を開ければ風が通り抜けます。自然素材のやさしさや、面積以上の広がりも気に入っています。
COMMENT
私たちがつくりました!
空気を循環させるため、2階ホールにガラリを配置。真夏も「2階のエアコン1台で十分涼しい」とお聞きし、しっかり機能していることを確認できました。空間を完全に仕切るのではなく、空気がゆるやかにつながる計画の大切さを改めて学んだ住まいです。1年点検で伺った際、庭の植物やメダカの飼育など楽しそうな暮らしが印象的でした。
設計士・曽根祐弥
DATA
工法・構造
木造軸組工法
階数
2階建て
外観テイスト
和モダン
内観テイスト
和モダン
こだわり
新築、2階建て、家事がしやすい、景色・景観を楽しむ、読書、長期優良住宅、断熱等級7、HEAT20 G3、パッシブデザイン、耐震等級3、トリプルガラス、付加断熱、パッシブ換気、C値測定の実施、造作キッチン、L字型キッチン、壁付けキッチン、納戸、柱・仕切りのない大空間、書斎、ファミリーコーナー・スタディーコーナー、造作家具・建具、自然素材をふんだんに使用、木造軸組工法、UA値:0.23、C値:0.3