IECOCORO NAVI

家族で叶える注文住宅、サポートします。

第11回 常識をぶっこわせ5『既成概念というトラップ』

こんにちは。「寒いのは嫌だー」ということから書き始めようと思い過去原稿を読み返していると、ちょうど1年前に寒さに触れた書き出しをしていることに気付き、この1年間成長が無かったのかと肩を落としている著者です。
「常識をぶっこわせ」というハードなタイトルのコラムを執筆しているわけですが、「締切」という常識はぶっこわせないまま、3年半を経過してしまいました。本日の原稿執筆もギリギリであると認識している次第ですが、編集長、私の認識は合ってますよね?※1

実は今回のコラムを書くにあたり「さてどうしたものか」と1ヶ月前から悩んでおりました。そんな苦悩の日々を送るなか、イエココロ編集長が打ち合わせのため来社。何気ない世間話から、スペシャルテクニックで今回のテーマに誘導していただいたのです。さすが、できる編集長は違う。こんなできる編集長だからこそ、ここまでこのコラムを続けられていると改めて実感した筆者であります。

ということで今回の「常識をぶっこわせ」のサブテーマは【イルミネーション及び夜景についての考察】です。

冬場、特にクリスマスから年末にかけてはイルミネーションが各地で花盛りです。そして空気の澄み切った冬場こそ夜景もクッキリ綺麗に見える最高の季節でもあります。 
読者の男性の皆様。現在の奥様とお付き合いしていた頃を思い出してみて下さい。冬場のこの時期張り切ってイルミネーションや夜景に奥様を連れ出していませんでしたか?ロマンティックなシチュエーションの中でドキドキしながら手を繋ぐことを試みたり、告白の夜にしてみたり… 
キラキラしたロマンティックな空間を奥様はとっても喜んでいると悦に浸り、そんなシチュエーションであれば「様々な成功率」も高くなると信じて疑いを持たなかったのではありませんか? 
しかし奥様は寒空の中、イルミネーションや夜景を本当に喜んでいたのでしょうか?男性の皆さん、そこに疑問を抱いたことがありますか? 
さらに若かりし頃を思い出して下さい。そう、運転免許取ったばかりの頃を。彼女との予行演習またはロケハン※2という言い訳のもと、男同士仲間と連れ立って夜景の綺麗に見えるスポットにドライブに行きませんでしたか?※3思い返してみると筆者も男同士で赤城に行き、牛伏山※4に行き、夜景が綺麗と聞けば色んなところに行っていたものでした。 

本当に予行演習か??本当にロケハンか?? 

数十年たってよくよく考えてみると、実は自分が好きだから行っていたのではないか?確かに夜景を求めて夜な夜な男同士でドライブするなんてワイルドさに欠ける。そこで「予行演習」や「ロケハン」を言い訳にしてきた事実が浮かび上がってきます。この歳でかっこつける必要はなくなってきました。正確な分析こそ将来に役立つというものです。 

そうです。 夜景好きだから行ってました。 

正直に言いましょう。彼女を連れてイルミネーションや夜景に行った時、ロマンティックな気分になっていたのは…オレじゃーん!と。 

自分が好きだった事に気付いた次は、女性の本心のリサーチも必要です。リサーチに用いた方法は「比較対照」。「冬場の夜景又はイルミネーションと美味しい焼肉」どっちを選ぶ?という高度な方法を採用しました。その結果!なんと圧倒的多数で「焼肉」の勝利でした。「花より団子」は現代でも通用する諺、否、人類の歴史の中で脈々と受け継がれている事実だからこそ「諺」という形になったのでしょう。

我々男は「イルミネーションや夜景」は女性の大好物であり、そこではなんとも甘美でロマンティックな精神状態になるという既成概念を持っていたのかもしれません※5。そう、「既成概念」とはまさに「常識」。筆者は今回の件でぶっこわすどころか気付かずに持っていた男と女の「常識」を見事にぶっこわされたのです。「常識」とはまさに「トラップ」。気づかぬところに潜んでいるのです。その常識に気づかなければぶっこわすことなんてできません。
「常識をぶっこわせ」なんていう大層なタイトルで数回コラムを書いていますが、筆者自身が常識の海に潜っていたようです。やはり大切なのは「フィールドワーク」。五感を使って得た情報こそがリアルでありライブであるのです。筆者も今回の件を反省材料として、常識というトラップにはまらないよう自分を戒めていかねばと強く思った次第です※6。 

この「男と女の既成概念(常識)」というトラップは家づくりでも多く潜んでいるのではないでしょうか? 
実はここからこのコラムの本題に行きたかったところなのですが、文字数が…ということで皆様次回をご期待下さい。


※1 「締切」は英語でDeadline(死線)と書きます。このギリギリは生死の分かれ目なのです、と私も以前ここで書いたような気がします。
※2 Location hunting(ロケーション・ハンティング)の略。主に映画業界で野外撮影地を捜すことを指します。てっきり「ロケ班」だと勘違いしていたのは私だけでしょうか?
※3 私も免許を取った嬉しさから、買ったばかりの中古のマーチ(MT)に男4人を乗せて、軽井沢までドライブをしたことを思い出します。今思い起こせば、真夜中に出発し明け方に高崎に帰ってくるという「軽井沢の素晴らしさ」を全く無視した行程でした。若さというのは目的よりも行動することに喜びを感じるものなのでしょうか…
※4 群馬県高崎市にある標高491mの山。ぐんま百名山のひとつで、お花見や夜景スポットとして地元住民に愛されている。
※5 甘美でロマンティックな精神状態になっていたのは男だけで、傍らの女性は美しい夜景を見ながら「あー肉たべたい」と考えている…スケールダウンした峰不二子みたいです。
※6 「締切を守らなければ印刷に間に合わない」というのも、もしかして既成概念によるトラップだったのかもしれない…と考えてみたものの、やはりただの現実逃避でした。


山﨑かずお

著者プロフィール

多摩美術大学建築科卒。都内設計事務所勤務を経て、フリーランスの商業建築設計及びグラフィックデザイナーとして活躍。現在は「サラリーマン道」を究めるため、某住宅メーカーに在籍中。

ページトップへ