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第17回 〈番外編〉家を検討する前に

夏の空気感、みなさんは満喫しているでしょうか。
筆者は4月上旬にバリ島に行ってまいりました。いやぁ、バリ島…最高です。ラグジュアリー感と昭和30年感が絶妙なバランスで同居といえばいいのでしょうか。この魅力にとりつかれてしまうと、しばらくの間、頭の中がバリ一色となってしまいます。ビンタンビールを飲みながら、バリ島のゆるーく流れる時間の中に身を置く素晴らしさ…いたるところで聞こえる水のせせらぎ。生暖かい風でさえも、心地よさを感じるバリ島。赤道のすぐそばといいながらも、日本の酷暑に比べたら全然過ごしやすい気候です。※1
ぜひぜひ皆様もバリ島を訪れてみてはいかがでしょうか。

さて、今回は〈伝える〉から少々離れまして、ノウハウ的な内容でいきたいと思います。 
その内容とは。「土地」! 

統計では注文住宅を検討している方の約6割が土地を持っていない方らしいです。この6割の方はおそらく不動産業者さんで土地を探していることでしょう。こういう方々は、今回お伝えする内容についてはそれほど心配することはありません。
問題は4割の土地を持っているという方々なのです。この4割の中には「じいちゃんの持っている畑をもらう約束になってる」「家の敷地がとっても広いから、その一角に建てる」といった方もいらっしゃるのではないでしょうか。
土地はあるから、予算は建物の事だけ考えればOK!オレ達ってラッキーだったなぁ!なんて簡単に考えている方、いませんか? 

地面さえあれば家は建つ…それは少し危険な考え方です。 

その土地、ちゃんと公道に2m以上接していますか? 市街化調整区域※2で、地目が「畑」や「田」※3だったりしていませんか? 
素敵な家づくりを夢見る前に、皆様が建てようと思っている土地の素性をしっかりと調べる必要があります。場合によっては家が建てられない土地、建てられても手続きに半年以上かかる土地。色んな土地があるのです。なので、建築の計画に取り掛かる前に、不動産のプロに相談してみるべきでしょう。
さらに!建てられる土地だとしても、前面道路に水道管がきてますか? 擁壁※4や土盛り※5が必要だったりしませんか? もちろん地盤調査の結果地盤改良工事が必要な土地だったら? そこには思いの外お金がかかったりするのです。建物価格だけで予算を考えwebサイトのローンシミュレーションで、このくらいの返済だったら楽勝!なんて考えていると痛い目をみることがたくさんあるのです。 
家が建つ土地にするまでに数百万かかってしまうとなると、当初の建物予算だけ考えていた計画は吹っ飛んでしまうのです。 
そんな悲しい思いをする前に、土地を持っている方はその土地の素性をしっかり調べてもらってください。土地の話を先送りして建物の話ばかりを進めるのは、愛情の確認をしないまま婚約指輪を買ってプロポーズして見事玉砕してしまうようなものなのです。※6 

今ひとつわかりにくい例えとなってしまいましたが、「土地」と「家」は切っても切り離せない関係。全ては同時に進行しないといけません。 
土地持ちの方を脅かすような言い方になってしまっていますが、家族との大切で幸せな家づくり。最後に躓かないようにとの、筆者からの皆様を愛する心からだと思っていただけますと幸いです。

不動産業界には「宅地建物取引主任士」という心強い味方が多くいます。また、資格はこれから頑張って取る!という人もいますが、もちろん知識は豊富です。建売住宅とは全く違う「注文住宅」。土地と建物の知識をきちんと持っているプロに相談するということがリスクを回避する最も有効な手段です。
ぜひ参考にしてみてください。


※1 4月のことは花粉症の薬をオーバードーズしすぎて何も覚えていません。仕事でバリへ行ける著者が羨ましいやら妬ましいやら…
※2 市街化調整区域とは「市街化を抑制していこう」と計画されたエリアのこと。原則としてこのエリア内で土地を購入しても、許可をもらわなければ家を建てることはできません。
※3 地目とは土地の用途による区分のことです。現況でその土地の登記が「畑」「田」となっており、宅地へ変更したい場合には「農地転用届」「農地転用許可」といったものが必要となります。
※4 擁壁とは、崖などの崩壊を防ぐための土留めとして、コンクリートブロックや石などを使った壁状の構造物のこと。
※5 低い地盤や斜面に土砂を盛り、地面を平坦にしたり周囲より高くしたりすること。
※6 著者のたとえに「なるほど、たしかに…」と一瞬感心しましたが、よくよく考えたら、これサイコホラーの世界ですよね


山﨑かずお

著者プロフィール

多摩美術大学建築科卒。都内設計事務所勤務を経て、フリーランスの商業建築設計及びグラフィックデザイナーとして活躍。現在は「サラリーマン道」を究めるため、某住宅メーカーに在籍中。

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