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第14回 〈伝える〉ということ。(2) ―笑顔のチカラ―

キンキンに冷えたBeerの準備もばっちり。MucicはStanley Turrentine & The Three Soundsの“Since I Fell for You”※1。デスクスタンドのスイッチもOn。老眼鏡もしっかりかけて、さぁ、編集長今日も原稿を書く準備はばっちりですよ。 
と、きどった書き出しを読んでいる編集長は朝一で筆者からの原稿添付されたメールを見て安堵の気持ちから、jazz聞いてビール飲んでる場合じゃないだろ!とツッコミの台詞が口から出るのを我慢しつつという状態ではないでしょうか。
編集長、今かかってる曲、当然おわかりですよね?? 
なんて、謎掛けして※2余裕を見せている場合ではありません。原稿を必死に書く姿を伝えなければ、あきれられてしまいます。 
頑張って書きます! 
さて、前回よりサブタイトルを〈伝える〉ということ に変えた筆者でありますが、1回目は、よかったものの2回目のなんと大変なことか…1回目を書いた直後から次の構想を練っているのではありますが、今回は困った。 
デザインの大事な要素として〈伝える〉ということがある訳ですが、日々降ってくる雪をせっせと雪かき※3しているようなデザイナーとしては〈伝える〉デザイン論なんて語る資格はありません。まぁ、思うところはたくさんありますが、ここでそれを書き記しても説得力もなければ、面白みもないことは編集長のゴルフが後1年100を切ることが無いくらい明白な事実です※4。 
そこで、筆者が受け手となって〈伝わった〉ことを書いてみるのも面白いかなと。 
数年前の、桜も散りかけたある日。 
まぁ、それまでの筆者といえばプライベートでも色々あり、仕事もせっせと雪かきしている状況の中で、世界を色で例えるなら〈無彩色〉の日々であったわけです。 

そんな日々を過ごしていた、その日。突然。 
これまで出会ったことの無いような、〝素敵〟なんて言う言葉では語れない程の〈笑顔〉に出会ったのです。その瞬間とっても暖かい〈風〉に包まれたような、思わず筆者も自然な笑みがこぼれてしまいました。そして世界が〈無彩色〉から〈総天然色〉に変わっていくような感覚を味わったわけです。 
それから、筆者自身が自然に笑顔を出せるようになり、そして笑顔の自分が好きになっていきました。 

たった一つの〈笑顔〉が世界を変える。 

結構真面目に最近の筆者はそう思っています。笑顔は連鎖して言葉にならない多くのことを〈伝える〉のではないでしょうか。そんな素敵な連鎖があればイデオロギーや人種や宗教、多くの違いを乗り越えてきっと人々は暖かく繋がることができるんじゃないかなと思ってみたりします。 

そして、笑顔でいられる環境もとっても大切なことだと思います。 
この大きな地球の中で人間一人はとってもちっぽけな存在ですが、ささやかなチカラであってもその人を大事にしたいという気持ちがあれば笑顔を守ることもきっとできるでしょう。子どもの笑顔を守り、奥様の笑顔を大切にする。友達や恋人の笑顔も大事にする。優しい気持ちが伝わればきっと笑顔でいられる環境が整っていくはずです。 

笑顔が「原因」であり「結果」でもある※5。そんな世界はきっと優しさに包まれた、争いなんて無い世界になるでしょう。 

サブタイトルにもある―笑顔のチカラ―。言葉なんて使わないでも色んな事を〈伝える〉ことができる、そして幸せになれる素晴らしいチカラを持ったものです。読者の皆様にほんのちょっとでも共感してもらえると嬉しいです。 

そんな素敵な笑顔を僕に向けてくれたキミに、感謝。


※1 スタンリー・タレンタインは1934年のテナーサックス奏者で、1950年代から長きに渡って活躍したジャズプレイヤー。“Since I Fell for You”はジーン・ハリス率いるザ・スリーサウンズとの共演盤「Blue Hour」に収録されたブルースナンバー。このアルバムは夜飲みながら聴くことで真価を発揮する大人すぎる一枚です。
※2 “Since I Fell for You”はバディ・ジョンソン作詞作曲でレニー・ウェルチがヒットさせたことで有名。解説によると「長いyou___で始まり、長いyou___で終わるのがこの歌の特徴。男の誘惑に堕ちた女の恨み節」とのこと。私が著者を誘惑し、それで恨まれているということなのでしょうか…すみません、分かりません。
※3 この雪かきという表現は、村上春樹「ダンス・ダンス・ダンス」の主人公である『僕』の台詞『穴を埋める為の文章を提供してるだけのことです。何でもいいんです。字が書いてあればいいんです。でも誰かが書かなくてはならない。で、僕が書いてるんです。雪かきと同じです。文化的雪かき』に由来。
※4 辛辣な喩えに、言葉もありません。「ゴルフというスポーツは頭と体を一致させるスポーツで、それは禅に近いものだ」と何かの本で読みました。そのプレーが修行であるならば、煩悩多すぎるこの身が災いし100を切れないのでしょうか。因果なものです。
※5 これは家づくりにも同じことが言えます。良い家、良い住まいとは幸せの「前提」でもあり「ゴール」でもあります。家族が笑顔でいられる「原因」が家であれば、その家の実現が幸せへの「結果」なのかもしれません。それにしても、今回の注釈は音楽と趣味の話ばかりだったような…


山﨑かずお

著者プロフィール

多摩美術大学建築科卒。都内設計事務所勤務を経て、フリーランスの商業建築設計及びグラフィックデザイナーとして活躍。現在は「サラリーマン道」を究めるため、某住宅メーカーに在籍中。

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