建築実例外は潔く閉じて、中は大きく開く―
現代版「通り土間」と2階LDKの家

R+house 邑楽館林
「閉じた」外観に対して、室内は視線がすっと抜けていく、明るく開放的な空間が広がる。約33坪という狭小地に建つ都市型住宅で、「閉じた家の中に、まるで外にいるかのような気持ち良さ、楽しさを感じられる場所をつくること」をテーマに設計。通り土間や踊り場、バルコニーに2階リビング。家族で様々な過ごし方が可能となる住まいだ。
外観
通りに面した西側のメインファサード。交通量も多いことから、窓のない壁と格子で潔いほどに閉じている。
玄関
家の中と外を繋ぐ場所―それが「通り土間」。鉄骨の螺旋階段に、節のある唐松の壁、そしてセメント調タイルを使用した床など、ハードで粗い質感の素材をチョイス。
階段
中間領域となる踊り場を書斎に。階段だけでなく、ここからハシゴでもLDKへ行き来できるほか、通り土間と同様に「家の中なのに、外」という曖昧な感覚が味わえる。
階段
LDKとの仕切りにガラスの框戸を採用することで視線が通り抜け、各空間との繋がりを強調できる。季節や暮らし方、そのときの気分で戸を開け閉めするのも楽しいだろう。
ダイニング
コンパクトながら、奥行きと広がりを意識したLDK。リビングには段差を用いた板の間で、ホームパーティーなど大人数が集まっても窮屈さを感じないよう設計している。
キッチン
テーブルは、リビングからも使えるよう片側の足を短く切っており、よりリビング側にずらせば「ちゃぶ台」となる仕掛け。木を中心としたニュートラルな雰囲気が心地よい。
アウトドアリビング、デッキ、テラス
階段とリビングの双方から出入り可能な唐松張りのバルコニー。屋内に光や風を取り入れつつ、本当に外なのにも関わらず「部屋」のようにも映る、まさにアウトドアリビング。
ベッドルーム
玄関から入ってすぐ左手に設けられた主寝室。小窓のみという「閉じた」造りで、それが日々の疲れを癒すのにぴったりの、静かで快適な環境を実現。
洗面脱衣室・洗面化粧台
浴室・洗面脱衣室の水廻りも2階にレイアウト。キッチンすぐ隣(東側)に位置するため、行き来しやすい点も特長の一つ。踊り場側の壁には、大きな窓を設置している。
外観
シルバーの外壁材をはじめ、格子や玄関扉、そしてシンボルツリーなどの植栽が、それぞれの個を強調しすぎることなく、程よく調和。
DATA
敷地面積
109㎡(32.97坪)
延床面積
91.07㎡(27.55坪)
工法・構造
木造軸組工法(パネル工法)
階数
2階建て
外観テイスト
和モダン
内観テイスト
和モダン
こだわり
新築、2階建て、狭小地・変形地、延床面積30坪以下、ZEH基準を満たす、C値・UA値などが高水準、造作キッチン、土間収納、吹き抜け、書斎、2階リビング、1階寝室(2階建て以上)、2階浴室、スキップフロア、アウトドアリビング、自然素材をふんだんに使用、その他(独自認定・混構造など)

この家を建てたのは…

R+house 邑楽館林
群馬県館林市小桑原町876-2 1F