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薪ストーブのある暮らし我々がしなくてはならない事

エコライフという責任


人類はその英知により、様々なものを生み出してきた。自動車、飛行機、高層ビル、コンピューター…それだけではない。
スイッチを押せば灯りが点き、蛇口を捻れば水が流れる。そういった我々の生活に当たり前と思えることも、科学の発展とエネルギー資源の技術革新があったからこそ実現したものである。
だが、その快適さ、利便性は知らぬ間に我々の首を絞めていたのも事実だ。
大気の汚染、資源の枯渇、そして温暖化による海面上昇。この「環境問題」は、未来の子どもたちのため、目を背けてはならない課題であり、生きるすべての人々が負わなければならない責任でもある。そこで我々は模索し始める。
自分自身に影響を及ぼしている現状を認識し、地球環境への負担を出来る限り減らす生活。
つまり「エコライフ」の実践。その中で注目を集めている一つが「薪ストーブ」なのである。

今、なぜ「薪ストーブ」なのか

「カーボンニュートラル」とは


薪ストーブ「CO2削減=エコロジー」のイメージがメディアによって前面に押し出される中で、薪を使用するために、森林を伐採する。木を燃やすにあたりCO2を放出する。
薪ストーブとは資源を消費し続けるものであり、むしろ環境問題に逆行しているのではないか、と疑問に思う人もいるだろう。
しかし、この薪ストーブこそCO2排出を抑制する大きな役割を担えるものなのだ。

薪ストーブはCO2排出に影響しない。それだけ聞くと誤解される方もいるかもしれない。もちろん、薪を燃やすことによりCO2は排出される。だが考えてみて欲しい。そこから排出されるCO2は木々が生長する過程で、光合成により大気中から吸収したものなのである。排出量は1グラムたりとも吸収したCO2より多くはない。結果として、薪を燃やしても新たなCO2を生み出さないということになるのだ。そして、新たに薪として使った分の木を植え、育てる。そうして生長していく中で、燃やした分のCO2を吸収し、大気から取り除く。
このサイクルは「カーボンニュートラル」と呼ばれ、限りある化石燃料の温存に寄与し、エネルギーの自給率を高める効果がある。
燃料となる薪にも目を向けたい。これまで、使用されず放置されてきた間伐材。住宅を建てる際に出てしまう廃材。果樹農家から出る木々。今まで使い道のなかったものが燃料として有効利用できる。それだけではない。先に挙げた木々は、放置しているだけで腐敗し、CO2の20倍となるメタンガス(CH4)を発生させてしまう可能性を持っている。それらを燃料として活用することで、エネルギーとして生まれ変わらせることができるのだ。
ある大学院の研究では薪ストーブ1台におけるCO2削減効果は、ハイブリッド車5台分あるという試算も出されている。

この研究結果には驚くばかりだが、薪ストーブというものが研究対象として扱われているという事実自体が、いかに注目を集めているかを端的に表している。
また、一連の環境問題への意識の高まりを受け、環境省は薪ストーブ設置に1台あたり20万円(設備費用の三分の一以内)の助成金制度を設けている。しかし、助成金制度には地域協議会の立ち上げや、薪ストーブユーザーの確保など、厳しい条件がある。

ここ群馬県内でも地域協議会はあるものの、まだまだこの制度は浸透していない。太陽光発電、オール電化住宅のような普及率、認知度。
その高まりに期待が持たれている。

薪ストーブと歩むエコライフ普及への課題


薪ストーブ火を使う以上、薪ストーブに危険性が孕んでいることも確かだ。
正しい設置、定期的なメンテナンス、しっかりとした商品。これらを理解すれば、火災などの事故はほぼ回避できる。しかし現状、薪ストーブを設置している家庭や建物において、正しい使い方が為されていないケースが見受けられると今回取材協力を頂いたファイヤーライフ藤岡は指摘する。
その原因の一つとして、施工業者側の知識、技術の不足が挙げられるという。

だが、その現状を打破しようと、薪ストーブの普及やエネルギーの自給などに取り組む企業・団体が増えているのも事実である。その取り組みの一環として、先述した助成金制度の更なる促進を積極的に行っており、かつて日本人が親しんだ「かまどの文化」の復活に尽力している。

幅広い用途とその魅力


炎をじっと見つめていると、不思議と心が落ち着く経験をしたことがあるだろう。薪ストーブには暖をとるだけでなく、炎の揺らぎによる
(1/f)癒しの効果もあるとされている。さらに天板を使ってお湯を沸かすのはもちろん、煮物やシチューなどの煮込み料理はとても柔らかく仕上げることができる。クッキングスタンドを使えばピザを焼くこともでき、料理の楽しさが格段に広がるに違いない。
「薪で暖をとる者は3回暖められる」と言ったのは、百ドル札の肖像で有名な薪ストーブの発明者、ベンジャミン・フランクリン。一度目は薪を切り、そして割る時、二度目は薪を運ぶ時、三度目は薪を燃やす時。だが、ここではあえて4回と言いたい。その4回目は、炎を見ながらの家族団欒。薪ストーブを囲んでの調理や食事で、自然と家族の会話が広がり、心が暖められる。見るものを癒し、家族の一員ともなる薪ストーブ。そんな暖かい暮らしはいかがだろうか。


取材協力

ファイヤーライフ藤岡ファイヤーライフ藤岡
〒375-0051
藤岡市本動堂432-1
TEL. 0274-50-4058
URL  http://www.firelife.bz/


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