個性的な家をつくりたい、マイホームで癒されたい…ちょっとした工夫とアイデアで他とは違う「あなたらしい家づくり」ができるはず。インテリアから収納まで、プロの目線を7つのポイントにして紹介。あなたに合ったアイデアを見つけて、友達に差をつけよう!
1.予算の組み方に注意
家づくりの際に無視できないのは、やはり予算。アジアンリゾート風のお洒落な家を建てようと、様々なデザインやこだわりを建築士に語り、家具・インテリアも全て揃えて…その後、見積もりを見てびっくりということも。夢や要望は数限りなくあるけれど、限られた予算のなかですべてを叶えるのは現実的に難しい。だからといって、一生に一度のマイホームを簡単に妥協したくはない。そんな方は、予算の割り振りをもう一度よく考えてみよう。たとえば一番長い時間を過ごすリビング、またそのリビングから見える外構やウッドデッキなどに多めに予算を割り振る。逆に客人の入らない2階の主寝室や子ども部屋のコストを抑え、予算バランスの調整を図っていく。そうすることで、夢がより現実的になってくるはずだ。
2.家のコンセプトを決めよう
日本はアジアン・ヨーロピアン・アメリカンなど様々な国のスタイルで家を建てられる。部屋ごとのバリエーションの豊かさは世界で一番だろう。しかし、統一美・コンセプトの明確さ、という点では外国の邸宅のような雰囲気には及ばない。日本住宅のメリット・デメリットがはっきりと分かるポイントだ。そこで、人と差をつけるには統一した「○○風」というコンセプトを持つこと。一貫したコンセプトが見つかれば、雰囲気から細部に至るまでのイメージも湧き易い。そのコンセプトを得意とするビルダーも探しやすく、悩みや相談にも的確なアドバイスがもらえるはずだ。また、注意したい点は、家具への配慮を怠ることだ。これでは、せっかくの雰囲気も半減してしまう。コンセプトを決めた部屋には、思い切ってその国の家具で統一してみよう。
3.照明を上手く使いこなそう
雰囲気づくりに照明は欠かせない。せっかくのリゾートコンドミニアム風ベッドルームのコーディネイトに蛍光灯がついている…人と差をつけるには、やはり間接照明の使い方が最大のポイント。蛍光灯と白熱球とでは色合い・明るさがまるで違う。アロマキャンドルを焚き、フロアスタンドの深く優しい光に包まれ目を閉じる。自宅にいながらアロマエステ気分を味わえる。そんな、リラックススペースをつくりたいあなたは、照明の予算にこそ注意してほしい。一般的に照明にかけるコストは、全体の中でも小さく、軽視しがち。しかし、この小さな部分こそ家の雰囲気を大幅に変える大切なアイテム。コストを抑えたため、せっかくの雰囲気が…というのはよく聞く話。家づくりの前に「このコンセプトにはどんな照明が合うのか」を予算配分も含めて、建築士に相談してみよう。
4.収納を増やして楽々生活
理想のコンセプトハウスが出来上がり、さぁ新しい生活がスタート…忙しくってついつい片付けを後回し、しだいに生活感あふれ、突然の来客に大慌て…そんな時、リビング近くに「納戸」があると大変便利。また、意外に見落としがちなのが玄関。靴に傘、子供の三輪車に趣味のスキー道具。気を付けないと「家に入るだけ」のスペースになりがち。入り口と同時に来客者が最初に訪れるスペースであるからこそ整理しておきたいもの。そんな玄関におすすめなのが、「シューズクローク」を広めに取るということ。スポーツ用品から、灯油のタンクまで色々なものを一箇所に集約できるスペースを玄関につくる。その使い勝手の良さを実感できるだろう。
5.洗面所を美しく見せるアイデアって?
今お住まいの洗面所を思い出してみてほしい。すっきり綺麗に片付いていますか?奥様の化粧品に、娘さんの小物、整髪料に歯ブラシ・櫛などなど。さまざまなもので溢れていませんか?洗面所などの水回りは他のスペースよりも狭いエリア。だからこそ飾ることにより雰囲気を出しやすい。人と差をつける洗面所のポイントは、設計の段階で「クローゼット」をつけるということ。外国などでは一般的なこのアイデアも日本での普及はまだまだ。また、使うものによってスペースを配分できるよう「可動式の棚」を背中側につけるのもお勧め。今までの「使う」洗面所から「見せる」洗面所にチャレンジしてみてはいかがだろう。
6.エアコンを意識していますか?
凝った内装に、統一された家具。照明の位置も計算し、そこからみえる庭も雰囲気満点。でも、少し待ってほしい。せっかくのコーディネイトにエアコンの存在が浮いていませんか?「木目のきれいな部屋に白いエアコンがとても目立つ」「フロアスタンドのやわらかい光にエアコンがぼんやり映りこんでしまう」「室外機が庭の景観を損ねている」こんな声が実は結構あるんです。無くてはならないものである以上多少の妥協も必要。しかし、「隠す」という意識を設計段階から持っていることは重要なこと。室外機はなるべく目立たないような場所におくことを考える。室内のエアコンは、なるべく照明と重ならないよう工夫する。細かいポイントだが、それが計算された家とそうでない家とでは見映えの良さが違うだろう。
7.外構・植栽にこだわろう
家づくりの予算は、どうしても建物をメインに考えがち。そこにお金がかかりすぎて、お庭が寂しい…せっかくの注文住宅もこれではもったいない。外構・植栽まで含めた外観は、まさに「顔」の部分。だからこそ、人とは差をつけたいところ。
まずは、予算のなかで外構・植栽にあてる費用をしっかりと盛り込んでおくこと。そして、建築士とその内容を打合せする時間を取ることも重要。「南欧風ならこんな外構で、こういう木が植えてあった」「アジアンリゾート風にしたいので、椰子を植えたい」など、自分のつくりたい雰囲気を頭に入れておくことが大事。まめに雑誌などを切り抜いておくとイメージを伝えやすい。また、植栽は上手く使うことで、見た目だけでなく目隠しにもなる。できるならば、実際に現地に生えているものを選びたいところ。木の香りや手触りからも本物の雰囲気を楽しめる。しかし、日本の気候に合わないものがあるため専門店などに相談するのもいいだろう。
1.エクステリアに対する考え方
エクステリアは建物に比べてお金をかけたいという意識が少なく、施工も後回しにしてしまうなど、多くの人が建物だけに意識がいきがちだ。後回しにしてしまうことで建物とエクステリアのバランスが取れていないケースや、土地を建物ありきで考えてしまうため、土地に対してエクステリアを効果的に施工できていないケースが多く見受けられる。
ここで提案するのは、エクステリアも建物を建てる前からしっかり考えておこうということだ。家は建物だけでなく、庭や外構などのエクステリアも含めて「家」なのだ。エクステリアによって家の雰囲気はがらりと変わる。シンボルツリーを1本植栽するだけでもその違いは大きい。例えばビルトインガレージ。日本のガレージといえば道路沿いにあるのをよく見掛けるが、米国は違う。道路からガレージへと続くアプローチ、その周りには花や草木が植えられ、華やかな雰囲気を醸し出している。土地をより有効的に活用し、建物との一体感を出したいのであれば、最初からエクステリアを考えて設計することが必要だ。ローンを組むうえでも、最初からエクステリア費用を考慮しておけば無理のない資金計画がたてられるだろう。
2.土地の選び方
土地を購入する際、優先順位として一番に挙がるのは利便性だ。会社や学校、スーパーからの距離、交通の便、土地の広さ。価格も含めて、それらを総合的に判断していくのが一般的であり、もちろんそれに関してはまったく問題ない。ただ、ここで気にしてほしいのは、その土地と接する道路との関係だ。
エクステリアはその土地が道路にどれだけ面しているかによって、姿もかかる費用にも差が出てくるのだ。道路にどう面しているかは、人目がどうかということとイコールだ。一番お金をかけたいのは道路に面している部分であり、例えば南東の二方が道路に面し、北西側には家が並んでいる場合。人目がまったく気にならない北西側は安いフェンスやブロックで囲むだけでいい。これが三方を家に囲まれている土地であれば、道路に面している一方にお金をかければ充分ということになり、逆に四方全てが道路に面しているということになると、やはりかかる費用も相応だろう。
特に大型の分譲地などの場合は様々なケースの土地がある。そういった時に単純に値段や陽当たりだけで決めるのではなく、この点まで配慮して検討してみてはどうだろう。
3.家の周囲を気にしよう
こだわり抜いてようやく実現した南欧風の我が家。室内も専門の雑貨屋を巡って選び抜いた装飾品の数々。しかし窓から望む景色は和風の家ばかりで、せっかくの雰囲気が台無しに…。なんてことも、決してあり得ない話ではない。
家を建てる際、ほとんどの人が自分たちのことばかりを考えてしまう。そして、ここに落とし穴があることにまず気付いてほしい。次に例として挙げるのは庭だ。ウッドデッキを設けて天気の良い日に日光浴をしたい。レンガを敷き詰め、休みの日に友達を大勢呼んでバーベキュー。どれも楽しいだろう。しかし、これらは道行く人の視線を遮り、バーベキューも煙が隣家に影響を与えないよう配慮してこそ楽しめるものだ。庭を開放的な空間にしすぎて失敗したという話もよく聞く。
どうしても人目にさらされる立地であれば、中庭をつくる。またはデッキを設け、周囲を壁で囲む。閉鎖的かもしれないが、プライバシーはしっかりと確保され、南欧風でもアジアン風でも自分たちだけの空間を楽しめる。これらは一つの例だが、周囲の環境を気にすることは、家づくりでは絶対に欠かすことのできない部分といえる。
4.将来を見据えた設計
カーポートは既製品の中から選ぶしかなく、その種類も少ない。そのため、家を建てた後に設置したところ外観と合わなかったというケースも多い。だからこそオススメしたいのがビルトインガレージ。「うちにそんな余裕はないよ」「スペースがもったいない」と思う人もいるかもしれないが、車社会である群馬において家を建てる際にカースペースを考えない人はわずかであり、ガレージは将来を見据えるという点でも非常に有効な手段となる。
ガレージなら建物とデザインが合わないということはまずない。そしてここで将来のことを考える。家を建てる際の間取りで一番多いのは4LDKだが、子供が小さいうちは1階部分だけで事が足りてしまう。最初に2LDK+ガレージの家を設計したとしても、必要に応じてガレージを改装して部屋を増やす。核家族が増えている昨今、4LDKでは子供が出て行ったあと部屋が余ってしまうが、先の間取りであれば、余った部屋をまたガレージに戻してみるのもいいだろう。もちろん改装費用がかかるが、それを最初から見越しておけば、お金を無駄なくより効率的に使うことができる。生活スタイルの変化に合わせられるよう、将来を見据えた設計が重要だ。

店舗兼用型住宅は建物左の2階建て部分が住宅、右側の平屋部分が店舗となっている。双方をつなぐ吹き降ろしの大屋根などの外観に合わせた2本の植栽が印象的。住宅側の南面にはウッドデッキを設けて陽当たりを確保しつつ、店舗からは死角になっているためプライバシーもしっかりと守られている。
奥様にとって命題ともいえるのが、毎日の家事を「いかに効率的に」「いかに楽をして」終わらせることができるかということ。スムーズな家事動線の構築は、「家づくり」のプランニングにおいて頭を悩ませるポイント。今回、編集部では「家事動線」と「パウダールーム」の新しい関係に着目。上里町にあるスタイル一級建築士事務所代表である五十嵐氏に話を伺った。
編集部:パウダールーム、つまり洗面化粧室というと「バスルーム」に付随する狭い空間という認識が根強いかと思います。
五十嵐氏:そうですね。日常生活において使用頻度の高いスペースにも関わらず、化粧品や小物、歯ブラシ、整髪料など「モノ」が散乱しやすいことも事実です。来客時にも「あまり見られたくはない」家族のプライベートな空間となっている人も多いのではないでしょうか。
編集部:なるほど。
五十嵐氏:しかし、家づくりのプランニング段階から『見せられる洗面化粧室』を意識すれば、収納力はもちろん、家事動線の効率化が図れるようになります。
編集部:洗面室で家事動線が変わるんですか?
五十嵐氏:はい。洗面室を広く取るだけでも、状況は一変しますよ。例えば、1坪か1・5坪くらいのスペースを確保できれば、そこに家族それぞれの専用棚やクローゼットを置く。これだけでも溢れかえっていた小物が整理できます。
編集部:洗面化粧室に棚やクローゼットを置く…あるようで無い光景かもしれませんね。
五十嵐氏:確かに日本ではあまり普及していないアイデアかもしれません。ただ、外国ではごく一般的に「パウダールームの収納力」は重視されているんですよ。
編集部:そうなんですか…
五十嵐氏:家事のしやすさという点を考慮すれば、洗濯機を併設する洗面室の隣を「どんな空間」にするのか。これが重要になるかもしれませんね。

●浴室から キッチンまで一直線上の動線で効率アップ。 ●気になる水廻りの湿気にも良好な通風で対応。 ●脱衣場と洗面を分けることにより家族間でもプライバシーを確保。 ●洗面+家事室では内干しや洗濯物をたたんだり、アイロンがけができる。カウンターの上下に棚を取り付け収納力アップ。
編集部:洗面室の隣ですか?バスルームと併設して独立していることが多いように思いますが。
五十嵐氏:そうですね。しかし「洗面室」を中心とした家事動線を考えてみると、家事がもっと楽になるんですよ。例えば、最近普及し始めた「家事室」。洗面室で脱いだ服を、家事室で洗濯・乾燥、アイロンがけを行い、洗面室に収納する。最小限の移動で「洗濯」という家事の中でも重要な仕事が済んでしまいます。
編集部:なるほど。洗面室の収納力の重要性がここでも活かされるわけですね。
五十嵐氏:その通りです。他にも「納戸」や「ウッドデッキ」「キッチン・パントリー」と隣接させ、家事動線をスムーズにする、というプランニングもお薦めしたいですね。
編集部:確かにウッドデッキとの繋がりがあれば、重たい洗濯物を持ったまま移動して干すという手間が減りますね。
五十嵐氏:洗面室を「家事動線」の中心に据えた家づくり。家族に合った「家事動線」のひとつ新しい形と言えるのではないでしょうか。
アジアンリゾートをテーマに、家族がリラックスできる空間をプロデュース。インテリアや家具、植栽・外構などにも造詣が深く、そのこだわりにはファンが多い。