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至高の一脚 2

日本人が一番座りたい椅子

2

ザ・低座椅子

長大作(1960)

The Teiza Chair/Daisaku Choh


坂倉準三建築研究所で働いていた頃の長大作の作品。1948年に坂倉準三がデザインした肘付き竹座椅子がこの椅子の原型になっている。坂倉準三事務所はかなり大きな個人住宅の設計を手がけ、長大作も先代の松本幸四郎邸の設計に携わった。そのとき、着物の女性が畳の部屋でゆっくり自由な姿勢で長時間座れるようにという発想から、当代松本幸四郎の祖母のために座の高さが低く座面の幅が大きく安定した椅子をつくった。その椅子の脚の形に手を加えたものが、1960年の「第12回トリエンナーレ展」にも出品された現在の形である。この椅子の曲線は、柿の実のへたを上にして切ったときに見えるカーブをヒントにして描いたという。単純なフォルムであるが、見た目の美しさとともに座ったときの感触も優れている。2000年頃から日本でも欧米でも座高を30センチ前後とした低座椅子が流行しているが、「ザ・低座椅子」はそのさきがけといえよう。あぐらもかける、座りやすい椅子として親しまれ50年間売れ続けている。


【取材協力】
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